NFL用のツイッターアカウントで、アメフト用語を使った小ネタを時々ツイートしています(日常のことをアメフト用語で言ってみる、みたいなやつです)。ある程度数がたまったので、まとめておこうと思いました。
せっかくなので、用語の説明も付け加えてみようと思います。ギャグの説明をするみたいでちょっとサムい感じもしますが、アメフト用語に親しんで、ゲームをより楽しむきっかけになったらうれしいです。用語がよくわかる動画へのリンクも、ぜひチェックしてみてください。
目次(特に50音順でもアルファベット順でもありません)
- オーディブル(audible)
- クラウドノイズ (crowd noise)
- インエリジブル(ineligible, ineligible receiver)
- ポイント・アフター・タッチダウン(PAT, point after touchdown)
- セカンドエフォート(second effort)
- ブリッツ(blitz)
- プレーアクション(play action)
- ジャンボパッケージ(jumbo package)
- ディレイ・オブ・ゲーム(delay of game)
- オマハ!(Omaha!)
- パスルート(pass route)
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オーディブル(audible)
料理に失敗した男「最初はレシピ通りに作るつもりが、思いつきで食材変えたら収拾つかなくなって、調味料とか足してるうちに鍋が吹きこぼれた」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年8月16日
NFLマニアの場合「オーディブルでプレーコール変えたら、うまくいかなくて、スクランブルに出た結果ファンブルしちゃって」
QBは、オフェンシブコーディネーター(攻撃の作戦を決めるコーチ)から指示を受けて、それをハドルでチームに伝えます。その後フォーメーションの位置について、プレーを始めるのですが、守備の位置を見て、QBが予定のプレーを変更することがあります。そのことを「オーディブル」と言います。
英語の意味としては「聞こえる」という意味。スナップ前に、QBが全体に暗号を叫ぶことからでしょうか(実際には、ハンドシグナルなどで伝えても、プレー変更自体をオーディブルと呼びます)。また、「命令変更」という意味で、アメフト以外でも使われることがあるようです。
<カーソン・ウェンツがオーディブルでQBスニークを選択した動画がこちら>
スクランブル(scramble)は、スナップ後に予定していたプレーをあきらめ、QBがそのままランに出たり、その後即興で別のパスの受け手を探したりすることを言います。
<QBスクランブルの名手、ラッセル・ウィルソンのプレー集はこちら>
クラウドノイズ (crowd noise)
普通の営業マン「今出先で電話に出ておりまして、少し騒がしいので、用件は後ほどメールいたします。よろしくお願いします」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年8月15日
最近NFLにハマり始めた営業マン「この辺クラウドノイズがすごいんで、プレーコールはハンドシグナルで伝えます。よろしくオマハー」
上記「オーディブル」で出てきたように、QBはフォーメーションについてからも声でオフェンスチーム全体に作戦を伝えます。それを邪魔しようと、ファンが立てる騒音が「クラウドノイズ」。スタジアムに詰めかけたファンは、ビジターチームのオフェンスを邪魔して盛り上がるのです。
<スピーカー注意! シーホークスファンによるクラウドノイズ動画はこちら>
QBとしては、声で伝わらないならゼスチャーで作戦を伝えます。それがハンドシグナル(QBに限らず、ディフェンスの選手同士の伝達などでも使われます)。
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インエリジブル(ineligible, ineligible receiver)
普通の人の合コン「お前数合わせで呼んだけど、女の子狙うなよ。彼女いるんだろ?」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年8月8日
NFL民の合コン「お前ラインマンだから、インエリジブルな! パスキャッチしたら反則だからな。おとなしくQB守ってろよ!」
アメフトの攻撃選手11人のうち、フォワードパス(前方向へのパス)をキャッチする資格を持たない選手を、インエリジブル・レシーバーと言います。QBを守る役目のあるオフェンスラインの選手(ラインマン)は、フォワードパスをキャッチすると反則になります。
ポイント・アフター・タッチダウン(PAT, point after touchdown)
普通の人の飲み会「いやあ、食いましたね。最後に、デザート頼みます? それとも、ラーメンとかいっちゃいます?」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年8月8日
NFL民の飲み会「タッチダウン決めましたね。PATは、甘いもので1点狙います? まさか、ラーメンとかで、2点狙っちゃいます?」
タッチダウンで得られる得点は6点。そして、タッチダウンを決めた後に、ボーナスポイントを狙えるのです。1プレーのチャンスで、もう1度タッチダウンを決めれば2点、キックなら1点のボーナスポイントが得られます。(そのため、1回の攻撃権で得られる最大の得点は8点(6+2)。9点差以上あると、1回の攻撃で追いつけなくなります)
<2017年シーズンに、ベアーズが決めたPATでの2点プレーの動画はこちら>
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セカンドエフォート(second effort)
普通の料理番組「火を止めたら、あとは余熱で火を通します」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年8月7日
NFLマニアの料理番組「セカンドエフォートで、少しでもゲインします」
RBの「頑張り(effort)」についてよく使われる表現です。RBが相手ディフェンダーに触れられてから(場合によってはタックルされながらも)、あと1ヤード、ボール1つ分でも進もうとする時などに「セカンドエフォート」と言われます。「もうひと頑張り」といったところでしょうか。
なぜわざわざその部分を取り出して言う言葉があるのでしょうか。オフェンスラインにブロックされながらルートを確保したり、プレーコールで相手ディフェンスの意表をついたりして、「RBが相手に触られるまで」は「オフェンスチーム全体の力」と言えるのに対し、そこから先のパワーで押し込んだり、俊敏さで相手を振り切ったりしてのゲインは、「RB個人の力」と評価されるからだと思います。
<レイブンズ、RBアレックス・コリンズが見せたセカンドエフォートの動画はこちら>
ブリッツ(blitz)
「次、ブリッツいくぞ!」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年7月29日
「チンアナゴにはムリっす」 pic.twitter.com/DXKg4OFXnt
ブリッツ(blitz)の語義通りの意味は「(特に飛行機による)電撃、 猛爆」です。アメフトでは、ディフェンスラインの選手以外が、パスラッシュ(QBにタックルしようと突進する)することを指します。
攻撃側がランでくるにせよ、パスでくるにせよ、そのゾーンを守っているはずの選手がその役目を捨ててQBへのタックルを狙うのですから、リスキーな作戦と言えますが、成功すれば最大の成果を得られます。ゲームでの見所の1つでしょう。
<スーパーボウル51でLBハイタワーがサックを決めたプレーの動画はこちら>
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プレーアクション(play action)
職場で時々あるプレーアクション
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年5月27日
「この資料会議室に持っていってくれる? あ、ちょっと待ってメールで送るからいいや」
QBが、RBにボールをハンドオフするフリをしてからパスを投げるプレーです。ランプレーを守るときのディフェンス(前のめりにボールキャリアーに集まる)を相手にさせておいてからパスに切り替えれば、WRはフリーになりやすく、ビッグゲインが狙えます。
プレーアクションを成功させるには「ランで距離を稼げており、ディフェンスがランに警戒している状況」であることが前提ですし、サードダウンで長距離を残しているような状況では、あまりフェイクになりません。「プレーアクションが出せる状況にオフェンスを維持できるか」が見所と言えるでしょう。
ジャンボパッケージ(jumbo package)
職場で流行らせたいアメフト用語
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年5月19日
「昼メシどうすんの?」
「ジャンボパッケージでいきます」
「それ、言葉の響きだけだろ」
「はい!」
サッカーや野球と違って、アメフトは何度でも交代自由。1プレーずつ時間が止まることもあって、その状況に最適の選手でプレーに臨みます。特にエンドゾーン手前にまで到達し、「あと半ヤードでタッチダウン」という状況で出てくるのがジャンボパッケージ。
タイトエンドを3人配置し、オフェンスラインの選手と並べて壁を造るなどして、ラグビーの「スクラムタックル」みたいな感じで、露骨にランプレーを狙います。(場合によってはその裏をかいてパスを狙うこともあるのが面白いところですが…)(※実況で聞いて印象に残っていた「ジャンボパッケージ」という用語ですが、改めて調べてみるとあまり用語集などでヒットしませんでした。それほど定番の用語ではないのかもしれません)
<巨漢DTドンタリ・ポーがゴールライン前で決めたトリックプレーの動画はこちら>
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ディレイ・オブ・ゲーム(delay of game)
もし古畑任三郎がアメフトの審判だったら
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年5月12日
「はい、私さきほどイエローフラッグを投げました。それはなぜか?...ん...ふふ,..あなたがた、輪になって悪だくみの計画を立てていましたが残念です。もう、40秒過ぎていたのです....ん...はい、ディレイ・オブ・ゲームです...5ヤードおさがりください」
言葉の意味は、ゲームを遅らせたということ。攻撃陣は40秒以内にプレーを始めなければならず、それまでにスナップできないと反則になります。(単純なミスとも言えるので、自分の応援するチームがディレイ・オブ・ゲームを犯すと、ファンとしてはそうとうイライラします。もし、レフェリーが古畑任三郎だったら、なおさら腹が立つだろうな、というネタです)
オマハ!(Omaha!)
もし古畑任三郎がQBだったら
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年5月12日
「次のプレーは、パスでしょうか、ランでしょうか、ん...ふふ...ひょっとしたら私自身で持ち込む手もあるかも知れません。...まず最初に何を言うんでしたっけ? あ、そうです。...オマハ。...古畑任三郎でした」
「オマハ」というのは、NFLファンにはお馴染みの言葉。プレーを始める前に、QBが叫んでいる暗号(色や番号などいろいろ。短く聞き取りやすいものがよい)の中で、おそらく一番有名な言葉(都市の名前)。QBペイトン・マニングがあまりにも連発するので、面白くてマネしたくなってしまう言葉なんです。
QBペイトン・マニングは、スナップ前に味方にいろんな指示をしたり、やたら手でサインをしたりします(ペイトン・マニングに限らないんですが、一番の目立つのは彼でした)。なかには、「意味のないダミーのシグナル」とかもあるらしく、相手ディフェンスに、いつプレーが始まるのかタイミングをつかませなかったり、ペナルティを誘ったりしているわけです。(試しに下のリンクから動画を見てください!)
パスルート(pass route)
アメフトマニアのタクシードライバー
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) 2018年5月11日
「羽田までですね?じゃあ、ルートとしては、スラントでいいですか?」
「何て?」
「あ、代々木でカット入れて右斜めに走る感じで」
「...任せますよ」
ここで出てきたスラント(slant)は、WRが走るパスルートの1つ。slantは、「坂、傾斜、斜面」という意味。3歩目で斜めに走るルートです。QBはWRに走るルートを指示し、ディフェンダーはそれを邪魔しようとします。
下に、画像を含めてパスルートをまとめたページのリンクを貼っておきますので、興味のある方はチェックしてみてください。
以上です。
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