鯖缶NFL三昧

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NFL観戦日記2020:week10④(042)

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2020年11月17日(火)(続き)

SF@NOに続いて、DEN@LVも40分モードで見た。そして、見たけど、感想はない(ブロンコス、すまない)。WRのジェリー・ジュディ、僕が翻訳を一部担当したアラバマ大のドキュメンタリー(キャンプ密着、みたいなやつ)に出てきたよな。カレッジフットボール知ると、NFLの楽しみも倍増するんだろうな。


と、ここまで、既に終わってるBAL@NEを見ることを、先延ばしにしているんである、ペイトリオッツのシーズンエンドを、見たくないんだ。要するに、「負ける」と思い込んでいるんである。


でも、逃げてばかりもいられないので、意を決して見始める。1日遅れのSNF。

 

雨だ。これは悪くない。ロースコアゲームになるはず。点差が離れなければ、どんなことでも起こり得る。最初のポゼッションから、RBハリスを連続使用。先週胸を傷めてたけど、大丈夫なのか。出られてよかった。ハリスがいてこそのバークヘッドであり、ホワイトじゃないか。というか、結構ゲインできてるじゃないか! 悪くないぞ。基本のランで距離が出せるなら、いいタイミングでコールしたらパスだって通る。敵陣で4th&1、ゴリ押しスニークで更新! これだ、と思ったらサックを喫してやむなくパント…


何とか勝負になってるぞ、とハラハラ見守って、あっという間に試合が進む。先取点取られたけど、すぐに取り返したし、レッドゾーンまで進まれるもタッチダウンを許さなかった。WRマイヤーズが美しいパスを投げてRBバークヘッドが美しいレシーブでTDを決めて逆転。前半最後のレイブンズのドライブではFGギリギリまで進まれるも、JCジャクソンのINTが出て前半終了。10ー13の3点リード(2TDだけどPAT失敗で13点)!


持ちネタ全部使ってようやく3点リード、とも言えなくもないけど、極端なラッキーがあったわけじゃなく、ちゃんと攻守で拮抗しての3点リードなんだから、後半にも望みが出てくるというもの。


さて、この時点で僕の時計は朝の6時45分。ここで僕のSNFは1時間ちょっとのハーフタイムに入る。起きてきて「ピクミン3」をやってた子どもたちに、ようやくおはよう、と言い、朝食を食べさせ、熱を計らせ、それをカードに書いてサインして、前日の洗濯物をたたんで、子どもにも自分の分はたたませる。今日の分の洗濯物を干し、朝食の食器を片づけ、風呂掃除をする。ゴミを出しつつ子どもを見送る。これらの家事を、妻とユルく分担して終わらせていくのだ。


皆さん、想像してほしい。そんな生活感ありすぎることをこなしていきながらも、心の中ではずっと「ペイトリオッツ、ひょっとして勝てるんじゃね? マジかよ? 勝てるんじゃね? いやいや、負けたらツラいから、勝てるかも、とか思わないほうが… でも、やっぱ勝てるんじゃね? シーズン9勝7敗なんとかいけるんじゃね? いやいや、9勝7敗までいくのも相当楽じゃないし、運よく9勝できてもタイブレークで足切りになるよどうせ… でも、ひょっとしたら…」みたいなことをグルグル考えて落ち着かないんである。


この、「録画の後追い観戦」ならではの謎にハラハラする間延びしたハーフタイム。これも楽しいと思えたら人生かなり得してるな。


登校する子どもたちを見送って、すぐに後半見始めるかと思いきや、やっぱりまだ怖くて、スプラトゥーンを2試合ぐらいやったりして、ようやく踏ん切りをつけて後半スタート。


最初のドライブ、またもハリスのランが止まらない。昭和の野球ファンが見たら、「ハリス・ハリス・雨・ハリスかよ」とツッコミを入れるに違いない。そしてニュートンにキープさせてのウォークインTD。10ー20の10点リード。「勝てるかも」という思いが現実味を帯びてきた。こうなったら、いよいよドキドキが止まらない。そうなのだ、人は、「イケるかも」と欲が出てくると緊張するものだ。


そこから先の試合がどうなったか、正直言って雨が降ってたことしか覚えてない。レイブンズの最後のポゼッションでは、それまでも土砂降りだったのがさらにゲージ2つ分ぐらい強まって、「雨」じゃなくて「滝」になってた。


いやあ、ハラハラしました。とにかく勝ててよかった。


(ハイライト貼っておきます。YouTubeの画面に行けば再生できるはずです↓)

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蛇足そのものなんだけど、僕の試合前の“予想”ツイートを貼り付けておきます↓



さて、終わってからこのツイートを見直すと、まあ何となく当たってるような、そうでもないような。OLという強みでランを出す、レッドゾーン守備、パントという基本要素で試合を作れば、あとは「何か」を引き寄せれば勝てる、という。


まあ、あそこまでの悪天候だとどうしても「運ゲー」みたいになっちゃうのは仕方ないとして、でも勝負事って要するに「ツイてたら勝てる」という状態をなるべく長くキープする、みたいなところがある。あれか、「人事を尽くして天命を待つ」か。(まあ、スーパーボウル勝つチームやQBは、「天命をねじ伏せる」みたいなオーラが必要かもしれませんが)

 

蛇足その2。クロックマネジメントで面白い“勝負のあや”があったので、メモしておく。


2Q最後、残り1分02秒で、残りタイムアウトはレイブンズが3つ、ペイトリオッツが2つ。25ヤードからのスタートのレイブンズの攻撃、1st&10でペイトリオッツはサックを決めて、2nd&17。パスが通るもインバウンドで止めて、3rd&9。ここで、ペイトリオッツがタイムアウトを取ったのだ。これは、かなり積極的だったかもしれない。


ペイトリオッツは3点リードしているので、そのまま前半終了でもよかったはず。3rd&9を止めて、もう1ポゼッションオフェンスが持ったとしても、残り30秒ぐらいだったはずで、得点はかなり難しい。


このあとレイブンズはペイトリオッツ陣内まで入って、FGで同点のチャンス(いわずもがな、蹴るのはタッカーだ)がありそうだった(結局INTで得点動かず)ので、このタイムアウトは裏目に出てしまったんだけど、それはそれとして。ベリチック、案外チーム状態に自信を持ってるのかもしれないな、と思った。昨季とか、負けてる試合でも前半終了間際にタイムアウト使わずに、「オフェンスに無理させても確率悪い」みたいな判断をしてるケースが多かったので。


4Qにも、面白いシーンがあった。残り2分40秒で、6点リードのペイトリオッツのポゼッション、レイブンズの残りタイムアウトは1つ。2nd&2の状況で、レイブンズのチャック・クラークがオフサイトをするんだけど、あれって、「わざと」ですかね? つまり、そのままプレーして2nd&2を止められればいいけど、ペイトリオッツが更新したら、ほぼ試合終了。ならば、5ヤードのペナルティで強制的にフレッシュさせて、1st&10を止める方が可能性は高い。そして、そのとおりに止めて(ペイトリオッツは無理にフ1stダウン更新を狙う感じでもなかった)、レイブンズは65秒残してボールを得た。もし、2nd&2で1プレーやって更新されてたら残り時間はおよそ25秒だったということで、それに比べればかなり可能性は違う(0.5%と3%の違いぐらいかな?)。


もちろん、ベリチックとしても反則をディクラインして、2ヤードの更新にかける判断もあったと思うけど、そこは確実に時間が削れる方を選択した、と(2nd&2が更新できずにパントしてたら、レイブンズの残り時間はおよそ105秒)。


試合見てた途中には理解できなかったんだけど、あとから考えてみたら、かなり面白い駆け引きだったかも。そんな複雑な理屈じゃないけど、ちょっと盲点になりやすい、ハーボーのいい手だった思う。


あの雨の中、大男がぶつかり合う肉弾戦をしながらも、めっちゃチマチマしたことを考えてる不条理さ。なかなかに味わい深い。


昨季のペイトリオッツは、レイブンズに負けてから一気に失速した。今季はその逆になるといいんだけど、果たして… とりあえず、可能性を残した状態で次の週を待てるだけでもありがたい。


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