NFL2021シーズンが始まりました。開幕戦は、昨季王者のタンパベイ・バッカニアーズがホームにダラス・カウボーイズを向かえ、29対31でバッカニアーズが勝利をものにしました。
ラスト2ミニッツでリードが2回入れ替わる名勝負で、さっそくエンタメ度満点の試合を見せてくれました。個人的に気づいたことをメモして試合を振り返ります。
(また、現地の記事から面白い言い回しを見つけたら、それも引用して紹介します)
【観戦メモ】
・4Q、カウボーイズオフェンスのラストポゼッション。OLのホールディングが痛かった。
ダラスOLのパスプロテクションはタンパのパスラッシュに試合通して(なんとか)勝ってたと言ってもよかったんじゃないか。QBプレスコットもプレッシャーに動じず正確なパスを通してた。
タンパとしては苦しかったはず。セカンダリーが相手をシャットアウトできる最強ユニットというわけではないので、(毎回止められないにしても)前半と後半に1回ずつぐらいフロント7にビッグプレー(サックやファンブルフォース)が欲しいディフェンスだと思うんですね。だけど、そのビッグプレーを出せずに4Qまで行ってしまった。
でも、それでもタンパディフェンスはラッシュし続けて、最後のドライブで2回ホールディングをさせた。ダラスとしてはそれでもFGで逆転したのは見事だったけれど、あのホールディングがなければ、「ぴったり時間を使い切ってFG」だったかもしれない。勝負を分けた感じがします。
・TBパンターのピニオン、ナイスパント連発
それほど目立つ存在でなかったパンターのピニオン、この試合で大活躍。10ヤード以内に3回落としたんじゃないか(裏取りしてません。間違ってたらごめんなさい)。TBオフェンスはほとんどのドライブがタッチダウンかターンオーバーで終わった気がするので、パントはかなり満点に近い出来だったのでは?
敵陣10ヤードとかに押し込むと、フロント7の脅威が生かせる展開になりそうなので、パントが10ヤード、5ヤードに決まるようになるとバッカニアーズとしては相当助かるのでは? 案外今季のキープレーヤーになるかもしれません。
・RBジオバニ・ベナード、ラストドライブで2レシーブ
オフシーズンにさんざん言われたように、バッカニアーズはスーパーボウル制覇した戦力を、(ほぼ)そのまま保持した。もちろん、それをこの2021シーズンのプレーオフまで最高の状態のまま維持するのは至難の業でしょう。
だから、バッカニアーズにとって、どこかの部分で「昨季よりよくなる“伸びしろ”」はかなり欲しいはず。RBベナード、ひょっとしたら昨季にはなかった武器をブレイディに与えるかもしれない。ブレイディに「レシービングRB」を与えたらエグいことになるのは、スーパーボウル51のジェームズ・ホワイトの活躍を思い出せば明らかですよね。ベナードがその役目を果たすのは、まあまあ無理のないシナリオなんじゃないか。それが出たのは大きそう。試合最後のドライブで、RBを務めたのはベナードで、「案の定」というべきか、貴重なレシーブを決めた。期待できるんじゃないでしょうか。
【英文記事より】
2021 NFL season, Week 1: What we learned from Buccaneers' season-opening win over Cowboys
(NFL公式サイト記事より。英文部分は引用です。訳は当ブログで用意しました。ぜひ引用元で全文をチェックしてください)
Trick bag still full for Brady. Tom Brady opened his 2021 season going right back to Brady things. He put all sorts of different throws on display in leading the Bucs' first TD drive, serving notice to the league that he not only still has the fastball, but a wide range of other pitches.
ブレイディの「ワザの袋」は、まだ満杯のままだ。ブレイディは2021の開幕に、ブレイディらしい姿で戻ってきた。バックスの最初のTDドライブで、彼はあらゆる種類のパスを使って攻撃を率いた。速球が投げられるだけでなく、様々なパスが使えると、リーグに見せつけた。
He finished, of course, with a classic Brady game-winning drive to set up kicker Ryan Succop for a game-winning 36-yard field goal. Notch another late comeback for the GOAT. He's still Brady.
もちろん彼は、いかにもブレイディらしい決勝ドライブで試合を締めくくった。ライアン・サカップの36ヤードFGをお膳立てしたものだ。GOATとしてのキャリアに、またも最終盤での逆転勝利を刻んだ。彼は今もブレイディのままだ。
Next Gen Stat of the game: Tom Brady faced pressure on just 18% of his dropbacks against the Cowboys, even better than the 24.9 pressure percentage that his pass protection allowed in 2020.
「Next Gen」スタッツ:トム・ブレイディはこのカウボーイ戦で、ドロップバックしたスナップのうちプレッシャーを受けたのはわずか18%。これは2020シーズンの24.9%をさらに上回るパスプロテクションだった。
【ハイライト動画リンク】
Dallas Cowboys vs. Tampa Bay Buccaneers | Week 1 2021 Game Highlights - YouTube
【おわりに】
プレスコットの復活と、ブレイディの健在を印象づけた開幕戦でした。カウボーイズは勝利を逃したとはいえ、とにかくプレスコットがフィールドに戻っただけでなく、トップクラスとも言えるクオーターバッキングを見せて、手応えを感じた試合だったのではないでしょうか。
バッカニアーズとしては4つのターンオーバー(うち1つは前半終了間際のヘイルメリーなのでいいとして)で自滅しかけました。唯一の弱点とも言えるセカンダリーにけが人が出たのも痛いですよね。でも、だからこそ大きな「1勝」かもしれません。強さを見せてくれました。
今季は、こんな感じで観戦メモを残していこうかと思います。ありきたりだったり的外れだったりするかもしれないですが、よろしければお付き合いください。
【おまけ(ネタツイート)】
「“トム・ブレイディ物語”があるとするじゃん」
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) September 11, 2021
「うん」
「SBでシーホークスに勝った時が、上下巻で言えば下巻のラストだと思ったわけ」
「ああ」
「でも、あれは第3部の冒頭だった。ラムズとのSBまでが第3部ね」
「今は第4部?」
「さすがに最終巻のはずなんだけど、本人はそう思ってないかもね」
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