バッカニアーズはホームにファルコンズを迎え、48対25のスコアで勝利。開幕2連勝を飾りました。ブレイディが5つのTDを投げ、ディフェンスは4Qに2つのピック6。終わってみれば23点差の勝利です。
バッカニアーズらしさがよく出た面白い試合内容、と言えるでしょうか。3Qで3点差まで迫られるも、4Qにビッグプレーを連発して突き放しました。振り返ってみましょう。
【観戦メモ】
・バッカニアーズディフェンス、いつかはビッグプレーが出る仕組みかよ
リードして後半に入った試合展開でしたが、ファルコンズQBマット・ライアンが意地を見せて一時は3点差まで点差が縮まりました。バッカニアーズは再度突き放したい状況ですが、4Qになって最初のオフェンスはペナルティ、被サックと続いてストップ。パントを余儀なくされます。
ここでパンターのピニオンが蹴ったパントはファルコンズ陣内エンドゾーン手前に落ちて、ファルコンズに4ヤード地点からの攻撃開始を強いることに成功しました。バッカニアーズディフェンスは、ファルコンズの攻撃を3&OUTですぐにストップ。すぐにブレイディの手にボールを取り返します。
誰しもバッカニアーズの強力フロントを相手に、自陣エンドゾーン間近でボールは持ちたくないわけであって、ナイスパントが流れを大きく呼び戻したのは間違いありません。
10点差にリードを広げて残り9分。僕は、ディフェンスは「時間をなるべく使わせてFGに抑える」、オフェンスは「時間をなるべく使ってFGを決める」のどちらかができればバッカニアーズの勝ちだな、と地味なことを考えていたのですが、現実には「ピック6」というKOパンチが繰り出されたのです。しかも、2回も。
攻守両方にパンチ力がある、というのは大きいですよね。どちらかが不発だとしても、勝ち筋を作れるわけですから。同じような展開が、シーズンのどこかでまた見られるような気がします。
・バッカニアーズ、「試合巧者」ではないよね
「勝ち筋をいろんな側面で作れる」のは間違いないと思うのですが、シーズンを戦う上で、「負け筋を作らない」「負け筋を減らす」は重要になりそう。その意味では、「もうちょっと楽に勝てたのでは?」とも思いました。
1Q、7対0でリードしてのドライブでバッカニアーズはレッドゾーンまで攻め込みましたが、ここで不必要な15ヤードペナルティ(センターのジェンセンがプレー終了後に選手同士の塊に突進したやつ)。その後の3rd&20でブレイディはサックを喫してファンブル。ボールを失いました。
追加点を奪って一気に優位に立てる状況で、かなりもったいない展開でした。
前半終了時のクロックマネジメントもあまり上手じゃなかった。レッドゾーンに入って、2nd&2からRBフォーネットが持ち込んでファーストダウン更新。3ヤード地点で持ち込んでの1st&goal。インバウンズでゲームクロックが動く状況です。残り2つあったタイムアウトを1つ使うのはいいと思うのですが、もう少し時間を流してから使ってもよかった気がします。
残り47秒でのタイムアウトでしたが、どうでしょうか。35秒あれば十分な気がします。残り時間がないと、ランを選択できないのである程度は時間を残すとしても、タイムアウトは1つ残ってるので、例えば残り20秒でもランは使えます。
結局、見事にタッチダウンを決めて21対7。ですが、43秒残ってしまいました。そして、この後のキックオフでプーチキックを使い、ファルコンズに、ファルコンズ陣内35ヤード地点、残り40秒、タイムアウト1つでの攻撃開始を許します。ファルコンズには爆発力のあるリターナー、パターソンがいますので、彼のリターンを警戒するのはわかるのですが、この場合どうだったでしょうか? いずれにせよ、「ちょうどFGが可能」な時間と距離を渡してしまった感じがして、少しもったいなかった気がします。案の定というか、FGを決められました。
3Q、リードが3点に縮まった状況での1st&10。RBロナルド・ジョーンズにもったいないミスが出ます。パスを捕ったジョーンズ、そのまま走りながらアウトオブバウンズに出るのですが、なぜか9ヤードゲインして、10ヤード目を狙わずに出てしまいました。チェインギャングのマーカーを見間違えたのでしょうか。結局、この時足りなかった1ヤードを取りにいくのに、バッカニアーズは4thダウンまでかかりました。もちろん、更新できる自信があっての4th&1だと思いますが、いずれにせよ「自陣でギャンブルせざるを得ない状況」まで追い込まれたのは間違いありません。あの4th&1をストップされていたら、ファルコンズに一気に流れが傾いた可能性もあり、危ないシーンでした。
そういう意味では、「攻守ともパンチ力を発揮して結果的には圧倒した」試合であったのは間違いないものの、「もうちょっと確実に勝てたのでは?」とも思いました。今後、「勝てるはずの試合を落としてしまう」という時もあるような気もしますし、「4Qまでのどこかで結局は圧倒してしまう」試合が続くような気もします。
【英文記事より】
2021 NFL season, Week 2: What we learned from Sunday's games
(NFL公式サイト記事より。英文部分は引用です。訳は当ブログで用意しました。ぜひ引用元で全文をチェックしてください)
Gronk looking ageless. For a guy who briefly retired after the 2018 season, Buccaneers tight end Rob Gronkowski is playing with an awful lot of pep these days.
グロンクは年を取らないように見える。2018シーズンが終わってから束の間の引退生活を送っていたようには見えないほど、バッカニアーズのTEロブ・グロンカウスキーはかなり元気にプレーしている。
Maybe his two-TD Super Bowl in February, after being all but forgotten in the postseason to that point, re-sparked his career. Whatever the case, he's playing like a younger man to open the season, and a rejuvenated Gronk is the last thing defenses facing Tom Brady will want to see.
昨季のポストシーズンでは、それまではほとんど忘れられた存在に近かったのに、2月スーパーボウルでの2TDを決めた。それで彼のキャリアは再び点火したのかもしれない。いずれにせよ、彼は若返ったかのように今季をスタートさせた。トム・ブレイディを相手にするディフェンスが、最も相手にしたくない存在が、若返ったグロンクだろう。
The interior combo of Vita Vea and Ndamukong Suh on the Bucs defensive line was frighteningly effective. They shrank Atlanta QB Matt Ryan's pocket all day, preventing him from comfortably stepping up in the pocket, and gave no ground against the running game.
バックス・ディフェンスラインの内側を受け持つビータ・ベアとエンダムカン・スーは恐ろしく効果的に機能している。アトランタのQBマット・ライアンのポケットを圧迫して、一日中縮ませ続け、ライアンにポケット内でステップアップして投げられないようにした。ランゲームに対しても、走る場所を与えなかった。
【ハイライト動画リンク】
https://www.youtube.com/watch?v=TyvEdM5e4qY
【おわりに】
week1、week2と、磐石とは言えないものの強さを見せつけて勝った印象のバッカニアーズ。次週は敵地でのラムズ戦。2勝同士の対決です、もしかしたらシーズン終盤で、この両チームのどちらがタイブレーカーを持っているかが重要になるかもしれませんよね。ますます目が離せません。
(よろしければこちらもどうぞ。NFLに出てくる英単語、言い回しを集めました。ブックマークして繰り返しご利用ください↓)
(ツイッター、フォローお願いします↓)