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【2021NFLマッチレビュー】week13 ペイトリオッツ@ビルズ

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ペイトリオッツはアウェーでビルズに14-10で勝利。今季の成績を9勝4敗に伸ばしました。7勝5敗となったビルズに1.5ゲーム差をつけて、地区優勝に前進する大きな1勝です。それだけでなく、カンファレンス1位だったレイブンズが日曜の試合で敗れたためペイトリオッツはカンファレンスで暫定首位に立ちました。

 

【観戦メモ】

・風が強すぎる

それにしても、「あまり見たことのない試合」になりました。暴風が吹き荒れ、長いパスやFGに影響が出るだろうという情報が試合開始前からツイッターのタイムラインに並ぶ状況でした。


(リターナーのオルシェフスキーが試合前にボールを上空に投げ、どれほど流されるか試してる映像のツイートです↓)

 


その影響は、1Qから現実化しました。2つ目のドライブが3&OUTに終わり、ベイリーが逆風の中蹴ったパントはなんとわずか15ヤード。ブロックされたわけでもないのに、敵陣に届きませんでした。実況では、ボールを蹴るために落とす間にも風で流されて蹴りにくかったと指摘していましたが、映像ではよく分かりませんでした。でもとにかく、「普通じゃない」ことは容易に想像できるシーンです。


・「保守的」どころかギャンブラーでしょ

そんな状況で、ペイトリオッツは聞いたこともないような戦術で戦います。「パスを投げない」。試合全体で、マック・ジョーンズが投げたパスはわずか3回。ランは46回。6人目のラインマンとしてオンウェヌを使った回数は31回(61%)でした。

(NFL公式アカウントより↓)

 


「ランが有効」というよりは、「相手にボールを持たせてディフェンスで勝負」「というか相手のミス待ち」という戦術でしょうか。もはや、「積極的」「消極的」とか、「攻撃的」「保守的」とかいう次元ではなく、「これが勝算が高い」と決めた戦術を徹底した印象です。


ラン重視で攻めることは理にかなった判断だと思いますが、3rd&16、3rd&13、3rd&18でもランを選択していたのには、「すごい割り切り」だと狂気すら感じました。いやあ、すごい度胸だ。


僕は個人的に、ビル・ベリチックの4thダウンディシジョンが「保守的すぎる」と言われることに興味をずっと持っています。「ギャンブルに出る方がいい」とされる場面でも、パントやFGを選ぶ傾向がかなり強く、「アナリティクスを知らない古い勝負術」という批判です。この試合でも、前半最後のポゼッションは点を取りにいかず時間を流しましたが、あの判断は消極的だった気がします。

 

でも、ベリチックはアナリティクスをきっと熟知してると思うんです。「孫子」を読んでる人が、データ分析の情報を収集しないわけがない。ベリチック本人は好きじゃなかったとしても、相手HCがどういう傾向で判断を下すのか、ヒントになる考え方は必ずチェックしてるはずです。(僕の個人的な推測で、特に根拠はありません)


ベリチックがアナリティクスをどの程度踏まえているか、あるいは無視しているかは、本人が真意を語ることはないと思うんですが、要するに「試合で起こりうることの確率の判断」に対して、「過去のデータや他人の分析よりも、自分の観察眼を信じている」ということなんじゃないかな、と僕は想像しています。


保守的、消極的、というよりは、「リードして差を広げるチャンスを逸したとしても、大きなリードをされて相手がミスをしにくくなる展開は避ける」「ゲーム内で起きたことに対応し、3Q、4Qの勝負どころで読み勝つ」という勝負観なのではないか、と。

 

「選手たち、コーチにゲームプランを浸透させ、信じたことを徹底してやり切る」ということでずっと勝ってきたし、それは今も変わらない、ということが現実化した試合だった気がします(だからこそ、かなり興奮した様子で勝利を喜んでいたと思います)。


とはいえ、もちろんこの試合もビルズ最後のポゼッションであと1本パスが通っていたら負けていた可能性が高いわけで、薄氷の勝利でした。もし、この極端なゲームプランで負けていたら「ベリチックを信じろ」とファンとして言えるかどうか、ファンとしての度胸も試されたかもしれません。


(試合を決めたマイルス・ブライアントのパスブレーク。これがもしTDになってたら、試合の結果は反対だったかもしれません↓)

 

 

・再現性あるのかよ

このような特殊な環境での試合、勝ったのは偶然で、チームの力を証明したことにはならないかもしれません。でも、あの状況のなかでディフェンスが集中力を最後まで切らさなかったのは間違いないですし、オフェンスのペナルティも少なかったです。


それに、「ランでいく」と相手にもわかっていただろう状況でもランを出せたのは大きい気がします(止められた場面ももちろん多かったですが)。今後の対戦相手に、「ペイトリオッツにリードされたら、ランで時間を潰されるのかよ。めんどくせえ」とプレッシャーをかけることができる気がします。その意味でも、価値ある1勝になったと思います。

 


【英文記事より】

www.nfl.com

(NFL公式サイト記事より。英文部分は引用です。訳は当ブログで用意しました。ぜひ引用元で全文をチェックしてください)


"They were what they were," Jones said of the conditions. "For the offensive line to do what they did was incredible, they deserve all the credit in the world. And Josh for calling the plays that he called, knowing the environment. And knowing that, we knew we were going to be able to run the ball. The running backs ran hard; Rhamondre [Stevenson], Damien [Harris] and B [Brandon Bolden]. You couldn't ask for better effort from those guys. It was just a crazy game to be a part of. We knew if we didn't turn the ball over, we'd be good. It was just a weird day."


(マック・)ジョーンズは、試合のコンディションについて、「見ての通りさ」と語った。「オフェンスラインに対しては、彼らがした仕事は素晴らしかったし、称賛に値する。そしてジョシュは試合の環境を踏まえてプレーをコールしてくれた。僕らは、ランを出せると分かっていたよ。RBたちは懸命に走ってくれた。ラモンドレ(・スティーヴンソン)、ダミアン(・ハリス)、そしてB(ブランドン・ボールデン)。彼らはあれ以上ない走りを見せてくれた。とにかくクレージーな試合だった。ただ、ターンオーバーさえ犯さなければ、うまくいくはずと分かっていた。とにかく奇妙な日だったよ」

 

"We knew it was gonna be windy," Jones said. "You can't control it, there's no on-and-off switch. But you can just go out there, have the right mindset and just understand that everything's not gonna be perfect. I don't think there will be a game like that in a long time, but when it is, you can't control it, you just gotta go out there and do your job."


「風が強いことは分かっていた」ジョーンズは続けた。「天候はコントロールできない。オン・オフのスイッチがないからね。ただ、それを受け入れて、正しい心構えでゲームに臨み、すべてが完璧にできるわけじゃないことを理解することはできる。今後しばらくはこんなゲームがあるとは思わないけど、もしそういう時は、コントロールできない条件で戦う時は、ただ耐えて自分の仕事をするしかないんだ」


【ハイライト動画リンク】

Patriots vs. Bills Week 13 Highlights | NFL 2021 Highlights - YouTube




【おわりに】

試合が終わって1日以上経ってからこのブログ記事をまとめましたが、まだ余韻があるような、シビれる試合になりました。ペイトリオッツはweek14はバイ・ウィーク。ファンとしては試合がなく寂しいような気もしますが、他のチームの試合を「高みの見物」できるぜいたくな週末になりそうです。


ビルズはアウェーでバッカニアーズ戦です。ブレイディが援護射撃をしてくれることになれば最高ですが、どうなるでしょうか。楽しみです。

 

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