鯖缶NFL三昧

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NFL観戦日記2022⑧(因果がつながってる)

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9月26日(月) 因果がつながってる

1時半に起きて、2時からレイブンズ対ペイトリオッツを観戦。ちょっと寒い。床暖房を薄くつけて。インスタントみそ汁を飲んで。マット・パトリシア、ちょっと痩せてまるでイケメンみたいな。マンガで、「恋する彼女の目には、パトリシアはこう見えているのです」みたいな演出で出てくる時の雰囲気。


「情報の処理が追いつかずに圧倒されたまま呆然と見てる」状態が続いてる。酔った状態で音楽を聴くみたいな高揚感がゲームを見る興奮を増してるような気もするし、それでいいのかもしれないんだけど、「いったい俺は何をしてるんだ」みたいな気持ちにはなるな。


ゲームをもうちょっと自分なり理解できないものか、と思って、ごくシンプルに「ディフェンスの時は、ジュドンの位置と動き」「オフェンスの時は、パーソネルの構成(タイトエンドが何人出てるかとか)」を毎スナップチェックしようとするんだけど、それすらままならない(シンプルに、「見る練習」みたいなのが必要なのかもしれない)。


それにしても、惜しい試合だったな。マイヤーズが欠場したけど、もともとワイドレシーバーの駒数は豊富(少なくとも、選手の格で言ったらマイヤーズは5番目ぐらい?)で、この試合ではパーカーへのロングパスが何度も通った。「パンチの組み合わせ、豊富なコンビネーションパターンで相手に的を絞らせない」というのができればペイトリオッツにとっては理想的なんだろうけど、パーカーの存在が機能すれば、そのコンビネーションに重いパンチが加わるはず。パーカーの活躍は、かなり明るい材料なんじゃないか。


フォースダウンでの「GO」もあったし、前半はラスト30秒からニーダウンせずに点を取りに行った(そしてフィールドゴールで3点取れた)。ブレイディのペイトリオッツ最終シーズンだった2019、ニュートンの2020、マックの2021と、この3シーズンでほとんど見られなかった類の積極性じゃないか。そうさ。ミスを恐れて挑戦しないのは、長い目で見れば結局リスキーなんだ。


将棋の羽生さんは、相手の得意戦法を受けて立つことで有名だった。相手の土俵で戦うことで、一番効率的に自分を鍛えられる。相手の得意を避けては、結局ジリ貧になる、という(それでいて、必ずしもその理想に縛られることもなかった。時折重要な対局で普段使わない戦型を出す老獪さも持ち合わせてた)。


スプラトゥーンも同じだ。強い味方にキャリーしてもらう戦術では、結局自分がうまくならない。リスクを取って、相手に挑み、撃ち勝って味方をキャリーする戦い方を選ばなければ、いつまでも実力が上がらない。長い目で見れば、リスクを取る方が実践的なのだ。


(※まあ、フォースダウンで保守的な判断をしても、「ディフェンスで勝つ」というつもりでした戦略なら、全然OKだと思うけど)


オフェンスは26点取った。相手を25点以下に抑えるのは、不可能な要求ではないよね。でも、レイブンズにはラマー・ジャクソンがいて、まったく止められなかった。おいおい、ジョシュ・アレン以外にも、天敵が何人もいるのかよ。プレッシャーをかけるか、ワナを張るかして、ミスをさせなくちゃいけないはずなんだけど、終始落ち着いてたな。追い詰めるまでいかなかった印象。同じ条件でダイスを振り直しても、なかなか勝てる展開にはならないかも。


一番の「たられば」は、エンドゾーン左奥のパーカーにマックが投げて、インターセプトにおわった場面。「イチかバチか」のパスを投げてもいいけど、あんまり成功しそうには見えなかったな(つまり、「イチかバチか」ですらなさそう)。ディフェンダー2人に見られてるパーカーに投げるより、もっと他に有望なマッチアップはなかったか。あるいは、パーカーに投げるにせよ、アウト・オブ・バウンズになりそうなところを狙うとか。


他に何ができたか僕には分からないんだけど、いずれにせよ苦しい選択だったことは確かで。そもそも、1st&goalでロスして、2nd&goalでもあまりゲインが望めない雰囲気のドローで、だからこのいかにも苦しいサードダウンになったわけで。全部の因果がつながってる。というか、その前のタッチダウン後の2ポイントが成功して3点差だったら、この場面での選択も変わったかもしれない。


ああ、「たられば」が可視化されるアメフトの面白さ。ファーストダウンで失敗すればセカンド、サードが苦しくなり、より高いチップで望みの薄い目に張らざるを得なくなる。だからこそ、「ジリジリと優位を拡大して勝つ」とか、「苦しくなってから難しいプレーを引き寄せて勝つ」とかの興奮が伝わりやすくなる。…ああ、なんにせよ、「勝てばこその興奮」じゃないか。ひょっとして、「負ける必然の可視化」を見届けるのがアメフトなのか(そうなのかもしれない)。


それにしても、最後のオフェンスポゼッションで、2ミニッツ前にギリギリスナップが間に合って(11点ビハインドで、2%ぐらい可能性が残ってた)、間に合ったからこそインターセプトを喫して、負けが確定したのもなんともツラかったな。そして、負けは仕方ないとしても、マック・ジョーンズの負傷。もし、もっと早く勝負を諦めていたら、ケガはしなかった。どうしてもそう思ってしまう。でも、そんなこと言っても仕方ない。そんなに諦めがいい奴は、そもそもこのステージまで残ってない。


落ち込むヒマもなく、呆然としながらパッカーズ対バッカニアーズの観戦開始。ゴッドウィン、フリオ・ジョーンズの負傷に加え、マイク・エヴァンスの出場停止が重なってしまった。さすがに苦労しそうだけど、どうか。レフト・タックルも3番手が務める(よく分かってない)。


最初のドライブの4th&inchesで「GO」を選択。クオーターバックスニークは使わず(week2のセインツ戦で失敗してブレイディが突き指をしてた)、加入したばかりのビーズリーへのパスを成功させた。見事なレシーブだったけど、バッカニアーズにとって他に手段がなかったということにも感じる。吉兆なのか、凶兆なのか。ミーハーファンの僕にとっては、「いや、これはハマるでしょ」と盛り上がったりもしたけど。(試合前のリポートで、ブレイディのコメント「彼(ビーズリー)に練習で投げたパスは30本程度だけど、彼と同じタイプのレシーバーになら今まで5000本のパスを投げてきた」を紹介してた。こんなコメント、紹介したくなるよね)


6時前、子どもたちが起きてきて、リアルタイム観戦を離脱(試合動画を一時停止する)。ツイッターも閉じる。ゲームを見ながら、ツッコミや合いの手をツイートするのも楽しいんだけど、ツイッター閉じるとちょっと解放感があるのがウケるな。さっきまで楽しいと思ってたことなのに、ストップしてみると「こっちの方が楽かも」ってなる人生の不思議。


子どもたちに朝食を食べさせ、自分も食べる。目玉焼きを作りつつ、同じフライパンでウィンナーに適当に焦げ目をつけてご飯に乗っける。目玉焼きをご飯に乗っけるのは僕の中では和食(醤油をかけて食べるから)なんだけど、ウィンナーが乗っかるとちょっと分からなくなるな。それと、インスタントのみそ汁を子どもに自分で準備させて、ヨーグルトに切ったキウイを乗せる。いつもより手間をかけた朝食(僕の中では、包丁とフライパンを使ったら「朝から頑張ったな」になる)。バッカニアーズが苦戦していて、試合の続きを見るのが怖いんだ。


NFL観戦あるあるだ。現実逃避してNFL見てるのに、NFL観戦から逃避したくて現実に戻ってくる、という。1ドライブ見て、皿を洗い、1ドライブ見て、風呂を洗い、1ドライブ見て、服を着替え… トイレ掃除もしたよ。風水上、トイレ掃除をすると推しチームのフォルススタートがなくなるんですよ。


子どもたちを見送って、もう家事も見当たらず(洗濯と掃除は妻が歌いながら終わらせた)、あとは試合を見るしかない。ちょうどいいところで第4クオーターか。バッカニアーズの8点ビハインド。春に買ったアメフトボールを抱きかかえながら、祈るように見る。こう、グッと力を入れられる対象があると、その分のめり込めるじゃないですか。ぬいぐるみとかだと気持ち悪いけど、アメフトボールなら、気持ち悪くない(大差ないかもしれない)。

結果、2点届かず。雑な印象だけど、「グロンクいろよ」なのかな。レッドゾーンのターゲットだったり、ショートヤーデージでのランブロックだったり。あと少しの違いでだいぶ機能しそうなんだけど。フォーネットのランは悪くない(ノーゲインっぽい場面でも2ヤード稼いだりする)んだけど、読まれやすい場面ではきっちり止められることが多い気がする。第2ランニングバックの活躍が見られるといいな。

 

ラスト、同点の2ポイント狙いの時にディレイオブゲームで、ちょっと興ざめの結末。両チームディフェンスが強いと分かったし、プレーオフでの再戦のためのアンチクライマックス、と思うことにする。


この時点でリアタイには追いついていて、サンデーナイトをリアタイで見られる状況だったんだけど、「やめておく」をなんとなく選択。ペイトリオッツ、バッカニアーズが負けて、むしろスッキリした気分がちょっとあった。「こんな得体のしれないものに感情移入して、さっきまでの俺は正気じゃなかったのではないか」とか思わないと、負けを消化できないというか。「NFL? なにそれ。秘密警察? それとも、そういうドラッグ? ナショナル・フットボール・リーグ…? はて…?」という気分にならないとやってられない。


そこで、仕事である。ちょうど、先週サボった分の添削の仕事が2時間分ぐらい残ってて。これを片づけてやれ。添削のコメントがテンプレでいくつか用意してあって(自分で作った)、それをコピペしていく。テンプレだと指導が雑に思われるかもしれないから念のため自己弁護しておくと、テンプレで時間を省略することで、その答案ごとの問題点の抽出、指摘、質問の回答に時間が割ける、ということ。


我ながら、クソ丁寧に添削してる。ははは、やりがい搾取の無限ループじゃないか。雀の涙の添削料で、それでも気が狂わないためには「自分でも学びがあると思えるように真剣に仕事に取り組む」みたいなことが必要で。なんなんだ。

 

僕の人生、ファーストダウン(演劇と映画に青春をささげる。8ヤードロス)、セカンドダウン(翻訳の勉強、コールセンターアルバイト、子育ての3足のわらじ。ノーゲイン)ときて、今3rd&18だよ。3rd&18なのに、1ヤードをチマチマと稼ぐようなコールしかプレーブックに載ってないんよ。因果がつながってる。若いころの勘違いと要領の悪さと人生をナメた態度が、中年になっての3rd&18の状況を生み出してる。「…大丈夫、人生はフォースダウンで終わらずに、ひたすら続くんだ(泣き笑い)」 と自らを鼓舞して、ヘラヘラ生きるしかない。


添削はスムーズに終わって、ネットスーパーでゲットしておいた冷凍食品のまぜそばを昼食に。これは、今日も家から一歩も出ない流れかもしれない。


午後、眠いんだけど、子どもの下校と習いごと(子どもだけで行き帰りできる)があって、「鍵の開け閉め」という地味な業務のために寝られない。スプラトゥーンもバイトミッション失敗ばかりで腹が立ってやる気にならず、結局NFL見るぐらいしかやることないな、となって苦笑。


ジャガーズ対チャージャーズを休み休み見た。ハーバート、ケガは平気なのか。平気そうにしてるけど、微妙にかばってるというか、躍動感がないというか、端的に言って平気じゃないっぽい。よく知りもしないくせにジャガーズをナメてるのでジャガーズ応援目線で見たけど、試合中に「やっぱチャージャーズ頑張れ」みたいになった。そうなると、なんのつもりで見てるのか分からなくなる。まあ、毎週よくあることだ。

 

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