鯖缶NFL三昧

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NFL観戦日記2022㉙(応援するのか、それとも止めるのか)

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11月12日(土) 応援するのか、それとも止めるのか

早朝から添削仕事をダラダラと。仕事の合間にマンガを読みたいんだけど、少年ジャンプは昨日読み終わってしまった(月曜に買って金曜までかかってるのか。ずっと単行本派だったので、雑誌で読むのは新鮮な感じ。それほど好きじゃないマンガも一応は読むのな)。読みたいマンガをちゃんと開拓して、手元に用意しておくのも簡単というわけでもないな。「仕事の合間のミニ娯楽」に困るとは思ってなかった。スプラトゥーンの動画も、ラップバトルの動画も最近ちょっと飽きてる。


子どもたち起きてきて、朝食。昨日の学芸会の1日目(保護者参観はなく児童同士で鑑賞)について、娘は「めっちゃスベった」って言っていて。自分の出番と言うより、ウケると思ってた場面がそれほどでもなかった、みたいなことらしい。僕は小学校の頃の学芸会で一度大活躍したことがあるんだけど(なんと、ソロの歌があって、振り付けありで1曲歌った。大ウケして祖父は泣いてたらしい。なんで引っ込み思案キャラだったのに立候補したのか、我ながら理解できない)、それでも先生の言いなりでやってただけであんまりウケるとかスベるとか考えたことなかったけどな。なかなか積極的でよろしい。息子の方は、「別に、大丈夫だった」と。


家を出る少し前の時間に、息子の髪がちょっとハネてたので、「一応鏡見といたら?」と伝えてみる。「あ、ほんとだ、パパありがとう」と言って髪を濡らしている。僕は、ちょっと迷ったんだけど。「さすがに学芸会の日ぐらい親が手伝って身だしなみを準備させないといけないのでは?」みたいに。でも、ちょっとふんわりしたエアリーな髪型にも見えなくはない程度の寝ぐせだったので、本人に任せることにする。むしろ、カッコよく見えないこともない。


子どもたちが出て行ってからちょっと後に、僕と妻も家を出る。終わらせるつもりだった添削仕事が片付かず、PCつけっぱなしで(ロックだけして)出かけることに。なんとなく落ち着かない。学芸会の観覧は、学年ごとに交代で、「各家庭2名まで」の人数制限あり。「祖父母にも見せたい」とも思うんだけど、ままならない。普段は忘れてるんだけど、子どもの学校の行事の時には、そんなもどかしさを思い出す。


息子の髪の毛はやっぱりちょっとハネていた。親は頼りにならないから、なんとか自分で気をつけていってくれ。もしくは、「そんなの気にしない」みたいなメンタルも悪くないよ。あるいは、父親のように身だしなみを整えるのが苦手で、そのくせそのことをみじめに思ってウジウジするのだって、わりと楽しい。何にせよそんなに悪くないよ。


息子たちの芝居はなかなかものすごくて、ハッピーエンドにならない悲しい結末を「はたして、これでいいのでしょうか」と観客に答えを委ねるスタイル。部隊も客席もキョトンとし合って終わるの面白いな。そして、最後はなぜかみんなで歌うんである。

 

さて、学年ごとに保護者は入れ替えになるので一度帰宅。添削の続きをやって、今度は片付いた。仕事をする上で、僕の知ってる数少ないコツに、「やりかけの仕事は続きをやりたくなる」というのがある。だから、見直しと納品はやらずに置いておく。「見直し」「納品(web上へのアップロード)」という、あまり負荷のかからない仕事はあえて残しておいて、次のタイミングで仕事を始めるきっかけにする、っていう。


ちょっと機嫌よく、次は娘の学年の観劇へ。開演を待つまでの僕は、実はちょっと緊張していたんだ。どういうことか。娘は、1年生の時の学芸会で、ちょっと“天才”を感じさせる演技をしていて、それを覚えてたから。


1年の時の娘は、おたまじゃくしの役だった。101人兄弟の末っ子で、物語の主人公である。主人公を何人かの子どもで交代で演じるので、娘が口にするセリフはたった1つなんだけど、そのたった1つのセリフがすごかった。「歌のおねえさん」みたいなハキハキと大きな抑揚で、滑舌よくセリフを言ったのではない。「抑えた演技で、逆に観客の注意を引きつける」という、完全に小学生離れしたスゴ業をやってのけたんである。


セリフは一言、「おかあさん!」である。主人公のお母さん(かえる)が、悪者(いたち?うろ覚えです)に連れて行かれようとする場面だお母さんが心配で思わず声が出てしまう、みたいな流れ。悪役が何か言ったセリフを、うちの娘は食い気味に遮ったのである。そして、遮っておいてから、言いよどむ。


これはいい。悪役のセリフの後で間を空けるんじゃなくて、自分がこれからセリフを言う番だと観客に分からせてから、間を空ける方が、芝居が伝わりやすい。そして、言いよどんでおいて、絞り出すように声を出して、最後は息を吸い込んで自分でセリフを言いきれない(感情がセリフに勝ってしまう)ような芝居をする。


伝わっただろうか。「おかあさん!」じゃなくて、「お…… おかあさあァ………!!!!」みたいな感じ。藤原竜也かと。大竹しのぶかと。僕も妻も、20代の頃は演劇に夢中になったことがある。そんなこと、子どもに言ったこともないし、演劇を見に行かせたこともないのに、天才か、と。1人だけ異質な演技をしてるじゃないか。大丈夫なのか。もし大きくなって、演劇がやりたいだなんて言い始めたら。僕は、応援するのか。それとも、全力で止めようとするのか。


さて、あの伝説的な演技から4年がすぎた(2年前にあるはずだった学芸会は感染予防で中止になった)。もし、あれがまぐれじゃなくて、本当に天才だったらどうしよう、と緊張していたわけである。


そして、どうだったか。残念ながら、というか、幸いなことに、というか。普通で無難だった。滑舌もよくセリフのテンポも抑揚もよかったけど、動きにはちょっと照れがあったかな(「ドタバタコメディ」みたいな芝居で、ベタなコントのように何度もズッコケる演技があって、それがちょっと遠慮がちだった)。


いやあ、そうだよね。5年生になったら、普通は天才じゃない。娘よ、それでいいと思うよ。恥ずかしさというブレーキを知って、人は成長していくんだ。ブレーキを解除するには、たぶん訓練が必要だろう。いつか劇が好きになって、仲間を見つけて、真剣に練習したら、ひょっとしたらまたいい演技ができるかもしれない。やりたいならやってみてもいいかもしれないね。そうしたら、僕はどうするんだろう。応援するのも、止めるのもたぶんしない気がするな。そっと、知らんぷりをしようか、と思ってる。

 


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