鯖缶NFL三昧

NFL(アメフト)ファンの個人ブログです。

NFLスーパーボウル53 ペイトリオッツ対ラムズ振り返り①

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NFL2018シーズン、スーパーボウル53はペイトリオッツが勝利し、球団6度目のNFL制覇を果たしました。


前半終わった時点で「3対0」、4Q入った時点で「3対3」という、両チームが我慢比べをした展開で、息が詰まるようなゲームでした。


ペイトリオッツファンの僕としては中身の詰まった内容にも、勝利という最高の結果にも大満足のスーパーボウルでしたが、「TD1回」という内容はファン以外にはちょっと「シブい」内容だったかもしれません。


試合の内容をドキュメンタリータッチで振り返る「TURNING POINT」という番組がありましたので、ご紹介します。40分以上の長い動画ですが、どんな試合だったのか、とても分かりやすくまとまっていますので、一見の価値あり、です。


※スーパーボウル53を、試合の実況映像、過去の試合の映像、注目プレーの解説、サイドラインの選手やコーチの様子、記者会見などを組み合わせて詳しく分析する内容です。


※番組が入れているナレーション部分を書き出して訳しました。「この場面で何を語っているか」の説明なので、ナレーションの意味を確認してから見れば、全体の流れがつかめると思います。抜粋の訳を確認してから、動画をチェックしてみてください。


【動画リンク】

www.youtube.com


(「Youtubeで見る」でYoutubeに飛んで見てください。字幕をオンにすると、英語字幕が出ます。)


【ナレーション部分書き出しと訳】
(★をつけた英文が、動画からの引用です。※をつけた部分が、当ブログで補った説明です)

(2:37~)★In the first half, New England took a simple approach. Get the ball in the hands of your most dynamic player. And keep your opponent's far from it. It's something they learned hard way, last time they faced a Wade Phillips led defense in the postseason.

前半、ニューイングランドはシンプルなアプローチを選択。チームで最もダイナミックな選手にボールを集めた。そして、相手の最もダイナミックな選手をボールから遠ざけた。これは、彼らが過去に厳しい方法で教えられたものだ。つまり、前回ポストシーズンで、ウェイド・フィリップスが率いるディフェンスに対決した時のことだ。

 

※ペイトリオッツの「最もダイナミックな選手」はここではジュリアン・エデルマンを指し、ラムズではアーロン・ドナルドを指しています。

※ラムズのDCウェイド・フィリップスは、2015と16のシーズンで、ブロンコスのDCを務めていました。


(3:03~)★Phillips' Broncos hit Tom Brady 21 times, including two and a half sacks by their best defender, Von Miller. Their use of man coverage bottled up New England's top receiver, Julian Edelman, holding into 53 yards; his worst postseason performance since becoming a starter.

フィリップスのブロンコスはトム・ブレイディを21回ヒットし、その中には彼らの最高の守備選手であるボン・ミラーによる2.5回のサックも含まれる。マンカバーを使用し、それによってニューイングランドのトップレシーバー、ジュリアン・エデルマンを封じ込め、53ヤードに抑えた。これは、彼がスターターになって以来、ポストシーズンで最低のパフォーマンスだった。

 

※2015年シーズンのAFCチャンピオンシップ。ブロンコスは20対18でペイトリオッツに勝利しました。これでブロンコスはスーパーボウル50に進出し、スーパーボウル制覇につながりました。

 

(3:44~)★If New England was going to avoid history repeating, they need to stop two-time Defensive Player of the Year, Aaron Donald.

もしニューイングランドが過去の(ウェイド・フィリップスに対する敗戦という)歴史を繰り返さないことになるのなら、そのためには2度の最優秀守備選手に輝いたアーロン・ドナルドを止める必要があった。


(4:31~)★The patriots use two offensive linemen on Donald on 72% of their first half pass attempts, holding him to a single quaterback hit.

ペイトリオッツは、パスを選択したオフェンススナップのうち72%で、ドナルドに対して2人のオフェンスラインマンを配置。それにより前半で一度のみのQBヒットに彼を抑えた。


(5:05~)★Phillips' Rams have more zone this season than his Broncos units ever did. With his prebious success against Edelman using man, they tried both. With Brady haveing time, neither worked.

フィリップスのラムズは、以前のブロンコス時代に比べて、ゾーンを多用してきた。前回の対戦でマンカバーを用いてエデルマンを抑えるのに成功したことを踏まえ、今回は(ゾーンとマンの)双方を使った。(しかし)ブレイディに時間を与えては、どちらも(エデルマンを抑えるのに)機能しなかった。


(5:39~)★Versus zone, Edelman found the holes.

ゾーンカバーに対して、エデルマンはその穴を見つけた。


(5:50~)★Versus man, his quickness allowed him to use his opponent's leverage against them.

マンカバーでは、クイックネスを使って、ディフェンダーの逆を突いた。


(7:27~)★On the third down play, Wade Phillips called a man defense. The coverage worked on the outside. It didn't against Edelman in the slot.

このサードダウンのプレーでは、ウェイド・フィリップスはマンディフェンスをコールしていた。アウトサイドはカバーできていたが、スロットの位置にいたエデルマンはカバーできなかった。


(7:50~)★Edelmn's route wouldn't have come open unless Brady had time. The Patriots once again used two linemen on Donald, giving Brady a clean pocket.

ブレイディに時間がなければ、エデルマンのルートは、オープンになれなかった。ペイトリオッツは、ここでも再びドナルドに2人のラインマンがつき、ブレイディのためにクリーンなポケットを維持した。


(8:29~)★In the first half, Brady and Edelman connected on seven of eight targets for 93 yards, but the Patriots managed just three points.

前半で、ブレイディがエデルマンにつないだパスは8回中7回の成功で93ヤードのゲイン。しかし、それでもペイトリオッツは何とか3点を得たのみだった。


(8:43~)★Fortunately, New England's defense had their own hitoric half.

(しかし)幸運なことに、ニューイングランドのディフェンスは、歴史的とも言える出来だった。


(8:53~)★Here's a bird's eye view of the one first half scoring play in Super Bowl 53.

これは、スーパーボウル53の前半唯一の得点シーンを上からとらえた画像だ。

 

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(9:03~)★A half that had everyone in the world asking one question.

この前半は、世界中の観戦者に、1つの疑問を感じさせた。

 

(9:13~)★Where was Sean McVay?

ショーン・マクベイはどこだ?

 

(9:20~)★More specifically, where was his Juggernaut offense?

もっと具体的に言えば、彼の破壊的なオフェンスはどこに行ったのか?

 

※Juggernaut ①(インド神話)ジャガナート(この像を載せた車にひき殺されると極楽往生ができると信じた)②威圧的な、巨大なもの


(9:29~)★The truth is Mcvay is still the new kid on the block, and this was the Super Bowl: Belichick's turf.

真実は、マクベイはまだ新入りにすぎず、ここはスーパーボウル、つまりベリチックの縄張りだったということ。

 

(9:45~)★Belichick's Patriots shut down the next generation Rams the old fashioned way, by out-hitting, out-smarting, and out-working them.

ベリチックのペイトリオッツは、次世代のラムズを、昔ながらの方法で完封していた。ぶつかり合いで勝ち、読み合いで上回り、懸命さで競り勝った。

 

(10:42~)★The Patriots don't just enjoy winning, they enjoy playing.

ペイトリオッツは、ただ勝つことを楽しんでいるわけではない。戦うことを楽しんでいる。


(10:55~)★For every great play made by a patriot, there's another patriot on the field loving the physicality of football.

ペイトリオッツの選手が大きなプレーを決めた時には必ず、フットボールの肉弾戦の要素をいとわない別のチームメイトがいた。


(11:14~)★And a third Patriots beating his block, because following the game plan.

そして、3人目の選手がブロックを破った。これはゲームプランに従ったものだ。

 

※動画では「3人目の選手」として、55番のジョン・サイモンがブロックに競り勝ちラムズ35番CJ・アンダーソンに飛びついた場面を取り上げています。71番ダニー・シェルトンがタックルを決め(1人目)、54番ハイタワーもプレッシャーをかける動きでブロッカー1人に体をぶつけ(2人目)、オフェンスラインをかわしたサイモン(3人目)が、シェルトンのタックル仕上げた流れの解説です。このシーンに続き、ベリチックは「Keep play vertical」と守備陣に確認するカットがあります。「相手オフェンスラインのブロックを横から回り込むのではなく、縦方向にそのままぶつかて押し込むプレーを続けろ」との指示かと思います。 

 

(11:33~)★It wasn't just the vertical penetration that stymied the Rams vaunted run and play action games.

ラムズが誇るランとプレーアクションの攻撃を出させなかった理由は、(ペイトリオッツのディフェンダーによる)縦方向の突破だけではなかった。


※stymie ~を妨害する、困らせる
※vaunt 自慢する、誇示する


(11:40~)★Look no further than the Rams second play. The Patriots played buzz coverage with a safety coming down to hunt up the crossing route, and linebacker Kyle Van Noy made one of the coolest plays of the Super Bowl.  

ラムズのこの試合2つ目のオフェンスプレーを見てみよう。ペイトリオッツは「バズカバー」で守り、セーフティがクロスルートのレシーバーを追った。そして、ラインバッカーのカイル・バン・ノイが、このスーパーボウルで最高クラスのプレーを決めた。

 

※look no further than ~以外は探さなくていい。ここでは、ラムズの試合2つ目のプレー時点でのペイトリオッツディフェンスを見ればそれだけで分かる、という内容です。

※buzz coverage ディープを横に3分割してゾーンで守る「カバー3」の中の1つ。この場面では、浅めのゾーンに残ったパトリック・チャン(セーフティ)が、クロスルートで走るレシーバーについていることが動画で確認できます。

(用語参考↓)

NFL 101: Introducing the Basics of Cover 3 | Bleacher Report | Latest News, Videos and Highlights

 

(11:58~)★Taking out Jared Goff's underneath route and redirected to chase Goff out of bounds.

ジャレッド・ゴフから(ラムズ83番WRジョシュ・レイノルズをヒットして)アンダーニースのルート(へのパスの選択肢)を奪い、その後方向転換してゴフをアウトオブバンズに追い出したのだ。


(12:20~)★Belichick would be the first to tell you, "Coaches coach, and players play."

ベリチックは、最初にこう言った人物だろう。「コーチたちはコーチし、プレーヤーたちはプレーする」 。

 

(12:27~)★He's not the one shedding the block. He's not the one covering Brandin Cooks. He's not the one knocking passes away.

彼だけがブロックを破る選手ではない。彼だけが(ラムズWR)ブランディン・クックスをカバーする選手ではない。彼だけが、投げられたパスをかき出した選手ではない。

 

(※ここでは、ペイトリオッツ23番のセーフティ、パトリック・チャンが、相手OLのブロックをさばいてRBにタックルをしたり、浅めの位置や深めの位置からパスを弾いたり、様々な配置で活躍している場面を取り上げて、ペイトリオッツのディフェンスプランが機能していたことを解説しています)

 

(12:54~)★When it comes to putting players in the best position to beat the opponent, no one has done it better. There's only so many things you can do with 11 players on a football field. Bill Belichick knows them all. And while his players don't make the all-pro team, They are all pros.

相手を凌駕するために最適なポジションに選手を配置することにかけては、ベリチックを上回るコーチはいない。フットボールフィールドの11人の選手を使ってできることは限られており、彼はそれをすべて知っている。彼の選手がオールプロに選出されることは多くないが、それでも全員がプロ中のプロと呼べる選手ばかりだ。


※only so many 限られた、少しの数の

※この後のトニー・ロモは、「ゴフはたくさんのディフェンダーがラッシュに来てると感じてるだろう。でも実際は4人か多くて5人。でも、誰が来るかわからない」と解説を入れており、複数の役割をこなすペイトリオッツのディフェンスがゴフを追い詰めている流れを説明しています。

 

(13:32~)★On the third & seven Goff adjusted his protection, bringing in a seventh blocker and sliding his line and CJ Anderson to the left to
account for the Blitz. That left Dont'a Hightower with a winnable one-on-one pass rush opportunity.

この3rd&7の場面では、ゴフはプロテクションを調整して、7人目のブロッカーを指示、ラインマンと、ブリッツに対応する(RBの)CJアンダーソンを左にスライドさせた。それによって、ダンテ・ハイタワーは勝ち目の高いワン・オン・ワンでパスラッシュをかけられた。

 

※縦に押し込むプレッシャーをかけ続けたことに対応して、ラムズオフェンスのブロックが中央に集まったため、ハイタワーが外側で優位なワンオンワンになり、そこから中に切れ込むように突破した流れを解説しています。

 

(14:05~)★The Patriots forces the punt. But they could have had more. They could have had points.

ペイトリオッツは相手をパントに追い込んだが、ひょっとしたらもっと大きな結果を得ていたかもしれなかった。(ディフェンスによる)得点も十分に可能性があった。


(14:29~)★Devin McCourty was resposible for Anderson in coverage. When Anderson blocked, McCourty was free to freelance.

デビン・マコーティーは(ダウンフィールドに出た場合には)アンダーソンをカバーする役目だった。アンダーソンがブロックにまわった時、マコーティは自分の判断で自由に動ける状況だったのだ。


(※ボールが弾かれなければ、マコーティーがインターセプトできる状況だったことを紹介する流れです)


(15:03~)★At halftime, it was Maroon 5, Patriots 3, Rams 0.

ハーフタイムだ。マルーン5、ペイトリオッツ3、ラムズ0、だった。

(※ハーフタイムショーに登場した「Maroon 5」の言い方にあわせて、点数経過を確認しています)

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【ここまでのまとめ】


抜粋の訳とはいえとても長いので、ここでいったん切ります。

 

ここまでのポイントとしては、

・ラムズDC、ウェイド・フィリップスはブロンコス時代AFCチャンピオンシップでペイトリオッツに勝利。ペイトリオッツはその時の敗戦を教訓にして、相手の最大の強みであるアーロン・ドナルドをダブルチームで抑えた。それによってエデルマンが活躍できる場面を作った。

・ペイトリオッツ守備は「横から回り込むラッシュ」ではなく「縦に突破する、縦に押しつぶすラッシュ」を徹底した。また、誰がラッシュに来るのかゴフに迷わせた。ラムズがパスプロテクションを中央に密集させた時は外から突破して、あわやインターセプトの場面を作った。

・「Maroon 5, Patriots 3, Rams 0」のネタは、やっぱりここでも使われた。

という感じでしょうか。


ナレーション部分のみを書き出して訳しました。この部分を理解してから引用元の動画を見れば、内容がよくわかると思います。選手やコーチの生の発言も雰囲気が味わえると思いますので、ぜひチェックしてみてください。個人的には、ベリチックが(なぜか)「マクベイはどこだ?」と、比喩ではなくマクベイのいる場所を気にしていたシーンが面白かったです。

 

質問、訂正、補足、リクエストなどがあればどうぞ遠慮なさらずコメントください! お答えできるかはわかりませんが、ブログのネタにもなりますので大変助かります!


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