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【惜別】トム・ブレイディの逆転試合ベスト12(2013~2022)

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トム・ブレイディが引退の意向を表明しました。ブレイディと言えば、第4クオーターでのクラッチパフォーマンス。「あと1回ミスしたら負け」というような局面になっても冷静さを失わずに、数々の逆転劇を演出してきました。

 

キャリアの後半10年から、「逆転劇」「試合終盤での神パフォーマンス」という観点で、12試合を選んで紹介します。「重要度」「難易度」「印象点」の3つの観点で評価してランキングしてみました。一緒に振り返ってみましょう。


「重要度」…その試合の重要度
「難易度」…点差など、逆転の難しさ
「印象点」…記憶に残るポイント


(※視聴可能なハイライト、YouTubeのリンクを貼っておきます。YouTubeに飛べば再生できるはずですので、ぜひチェックしてみてください!)

 

1位:スーパーボウル51 ファルコンズ戦

重要度:10/難易度:10/印象点:10

出ました。満点。これはしょうがない。デフレートゲートを経て「もう一度実力を証明しないとやめられない」というブレイディにとって喉から手が出るほど欲しかった勝利。モンタナ越えのスーパーボウル5勝目ですから、重要度は10点でいいでしょう。第3クオーター半ばで3対28という無理ゲーは逆転難度マックス。エデルマンのミラクルキャッチ、スーパーボウル史上初のオーバータイム。印象点も満点です。

Tom Brady Super Bowl 51 Mini Movie - The Comeback Kid - YouTube



2位:スーパーボウル49 シーホークス戦

重要度:10/難易度:10/印象点:9

スーパーボウルでジャイアンツに2回負けて、4つ目のリングが取れていなかったブレイディにとって3度目の正直。2010年代最強(※諸説あり)のシーホークスディフェンス相手の逆転で、GOAT度爆上がり。10点ビハインドの第4クオーターでのTDドライブ2本は見応え最高でした。試合の真のクライマックスはマルコム・バトラーのインターセプトだったので、ブレイディの印象点としては9点としましたが、試合の印象としては満点越えでしょう。

Super Bowl XLIX Mic'd Up Second-Half Highlights | Inside the NFL | NFL Films - YouTube

 

3位:2018AFC決勝 チーフス戦

重要度:10/難易度:8/印象点:9

若きMVPマホームズを相手に、カンファレンスチャンピオンシップの舞台で勝利した、ものすごく重要な試合でしょう。スーパーボウルと違って、アウェーでの勝利というのも加点対象。オーバータイムのドライブでは、3rd&longに3度追い詰められたのも、むしろ神がかり度を加速させました。

Tom Brady Full Game Winning OT Drive vs. Chiefs | 2018 AFC Championship - YouTube

 

4位:2013 week6 セインツ戦

重要度:5/難易度:10/印象点:10

レギュラーシーズンのうちの1試合で、しかもカンファレンス内の対戦でもないので、試合の重要度としては並以下ですが、ラストドライブの芸術性が高すぎてこの順位にしました。残り1分13秒でタイムアウトなし。ロングゲインからのフェイクスパイク、残り24秒、4thダウンまで追い詰められて、むしろアンダーニースに刻む度胸、エンドゾーン左奥にピンポイントで合わせたTDパス。カッコよすぎる。

New England Patriots final drive against New Orleans Saints On October 13 2013 (week 6) - YouTube


5位:2022 week9 ラムズ戦

重要度:7/難易度:9/印象点:9

バッカニアーズ3年目の2022シーズンは、ブレイディにとっても、チームにとっても苦しい戦いの連続でした(8勝9敗で、プレーオフワイルドカードラウンドで敗戦。レギュラーシーズンの得失点差は-45点で32チーム中25位)。だからこそ彼のクラッチ力が際立ったとも言えないでしょうか。


week9開始時点でバッカニアーズは3勝5敗。「負けたらシーズン終了かも」という、ある意味プレーオフを超える重圧の中、4点ビハインド、残り44秒タイムアウトなしからの逆転60ヤードドライブ。「ピンチになったら神がかる」の、2022シーズンバージョンを堪能できました。


この試合でブレイディはキャリア100000パスヤード達成。試合の重要度に加点しました。

Rams vs. Buccaneers CRAZY ENDING! - YouTube

 

6位:2017AFC決勝 ジャガーズ戦

重要度:9/難易度:9/印象点:7

ジャガーズの守備力が高すぎる上に、エデルマン(シーズン途中で離脱)もグロンカウスキー(この試合の途中に離脱)もケガで欠く状況で第4クオーター10点ビハインド。逆転難易度はマックスに近かったでしょう(ホームだったので9点としました)。スーパーボウルでイーグルスに負けたのでやや印象の薄い試合ですが、実質的にはトップ3に入れてもおかしくないと思います。

Tom Brady's Epic 4th Quarter Comeback vs. Dominant Jaguars Defense (AFC Champ) | NFL Turning Point - YouTube

 

7位:2014ディビジョナルラウンド レイブンズ戦

重要度:8/難易度:8/印象点:9

前半、後半でそれぞれ14点のビハインドを追う展開、ブレイディ→エデルマン→アメンドーラのダブルパス、「なぜか有資格になるラインマン」という心理トリックみたいなスペシャルプレー。見どころ満載の試合でした。2012のAFCチャンピオンシップで負けたレイブンズが相手だったことを考えると、試合の重要度はもう少し加点してもいいかもしれません…

Ravens vs. Patriots Divisional Round highlights | NFL - YouTube

 

8位:2021 week17 ジェッツ戦 

重要度:5/難易度:9/印象点:9

4点ビハインドで残り2分12秒、タイムアウトなし。自陣7ヤード地点からの攻撃スタート。エンドゾーンまで93ヤードを、まるで当たり前のように進軍させた逆転劇。このドライブでレシーブをした選手は、タイラー・ジョンソンとシリル・グレイソン。ゴッドウィンはIR入りしていて、アントニオ・ブラウンは試合途中に“蒸発”。RBはweek15に加入したばかりのレベオン・ベルでした。


すでにプレーオフ進出が決まっていた状況で、試合の重要度は低めですが(第2シードを取るためにはもちろん勝ちたかった)、「ブレイディの落ち着き払ったドライブを93ヤード分見られる」という意味で、ランクインさせました。

Tom Brady & Tampa Bay Buccaneers - Full game winning drive against the New York Jets - YouTube



9位:2013 week12 ブロンコス戦

重要度:6/難易度:9/印象点:7

ブレイディの後期キャリアでのペイトン・マニングとの対決は、2013と2015のAFC決勝が重要試合ですが、それぞれペイトリオッツの敗北でこのランキングには入れられません。ならば、この試合でしょう。前半終了時点で24対0からの逆転劇です。

 

試合はオーバータイムにもつれ込み、両軍勝ちを決めきれないままでしたが、最後はブロンコスのパントリターナーにミスが出ての決着も、ある意味NFLらしい結末のように思えて面白いです。

Broncos vs. Patriots (Wk 12, 2013) | Brady's 24-Point Comeback vs. Manning | NFL Classic Highlights - YouTube

 

10位:2020 week15 ファルコンズ戦

重要度:9/難易度:7/印象点:6

バッカニアーズで移籍1年目にスーパーボウル制覇を果たした2020シーズンは、「GOATの座を確かにした」だけでなく、「GOATの城を建てた」と言えるようなシーズンだったかもしれません。特に、プレーオフではブリーズ、ロジャース、マホームズと新旧のエリートQBを破ったのですから、なおさらです。(マホームズが今後7回スーパーボウルを制してブレイディに並んだとしても、「タイブレーク」をブレイディが確保したわけですから)


バッカニアーズのスーパーボウル制覇までの、起点となったのがこの試合の逆転劇だった気がします。この試合まで8勝5敗だったバッカニアーズは、攻守ともパンチ力はあるものの、それが噛み合わずに空回りする試合もありました。この試合でも、前半ファルコンズに0対17とリードを許します。その状況から、後半4TD1FGでの逆転劇。


「やるべきことをやれば、最後には勝てる」と、チームが勝者のメンタリティを獲得するきっかけとなった試合でしょう。その意味で、重要度を加点しました。

Buccaneers vs. Falcons Week 15 Highlights | NFL 2020 - YouTube

 

11位:2014 week5 ベンガルズ戦

重要度:7/難易度:5/印象点:9

「逆転劇」「試合終盤のクラッチ力」をテーマにしたランキングに入れるには、ふさわしくない試合かもしません。何しろ、オープニングドライブでタッチダウンして以来、一度もリードを譲らずに17対43の大差で勝った試合だからです。でも、この試合もある意味「ピンチになったら神がかる」というブレイディらしい試合だったと思います。


この試合の前週(week4チーフス戦)は惨敗で、ブレイディ自身も159ヤード2インターセプトと振るわず、試合途中でサイドラインに下がらざるを得ない内容でした。「ブレイディ限界説」がメディアを賑わした状況で迎えたベンガルズ戦だったのです。


オープニングドライブでは、まるで怒っているかのような速球のパスを決め、ゴール前の4th&inchesでは、チャレンジ(ボールの位置の確認を要求)するそぶりすら見せずにスニークしてファーストダウン更新。“覇気”をみなぎらせたトライブにスタジアムも興奮し、ブレイディコールを呼びました。


「オレはまだ衰えるつもりはない」と強烈にアピールしたパフォーマンスで、ブレイディのキャリア終盤の快進撃の狼煙を上げた試合と言えると思います。

Bengals vs Patriots 2014 Week 5 - YouTube



12位:: 2021 week4 ペイトリオッツ戦

重要度:8/難易度:5/印象点:8

バッカニアーズに移って1年目でスーパーボウル制覇。2年目にフォックスボロに凱旋して、ベリチックに“恩返し”の勝利。ブリーズがそれまで持っていた通算パスヤードの記録を更新し、2点ビハインドの4Q残り4分34秒からFGドライブで逆転。改めて、千両役者を印象づけた試合でした。メモリアル的な意味で、ランキングの最後にふさわしい試合でしょう。

Buccaneers vs. Patriots Week 4 Highlights | NFL 2021 - YouTube

 

 

【おわりに】

僕のブレイディ・ファン歴である、2013~2022の10年から振り返ってみました。「優勢な試合をしっかり勝ち切る」というゲームマネージャーという面が重要だとは思いますが、やはり「ピンチになったら神がかる」という試合が記憶に残っています。

 

「The Comeback Kid」のニックネームのとおり、もう一度現役にカムバック… してくれないですかね。

 

 

(ブレイディのペイトリオッツ退団のタイミングでのまとめです。当然同じ試合もたくさん含まれていますが、よろしければ比べてみてください↓)

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