鯖缶NFL三昧

NFL(アメフト)ファンの個人ブログです。

NFL観戦日記2022㊱(さて、生きねば)(*最終回)

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11月27日(日) ラブコメかよ

電車がちょっと遅れて、会社に遅刻しそうになって。でもギリギリ間に合いそうだから、駅から会社までちょっと走ったんだよね。「電車の遅延だからしょうがない」っていうことにしてもよかったんだけど、自分で「早出」を申請してる日だったので、その早出に間に合わないのはなんとなく気合が削がれる、っていうか。間に合いそうだったから、なら走るか、と(間に合いました)。


走ったと言っても、歩いて9分ぐらいの距離のうち、45%ぐらいを、初心者の競歩でちょうと反則になるぐらいの(両足が地面から時々離れる程度の)スピードだったんだけど。


それで、昼休憩の前ぐらいに、「ひょっとして朝走るのはいいんじゃないか?」とちょっと思った。なんというか、体が温まった気がする。これなら運動の習慣になるかもしれない。時間を作ってわざわざジョギングに行くのはなかなか続かない気がするけど、駅から会社まで、そのうちの半分ぐらいだったら、そんなに嫌じゃないかもしれない。


今季、マック・ジョーンズが負傷した時に、「回復するまでの願掛け」という発想で、「エスカレーターは使わずに階段を使う」っていうのをやってみた(マックが復帰した後も、実は今も続けてる)。ならば、トム・ブレイディが少しでも現役を続けてくれるように、という願掛けで、「会社までの道のりの半分以上ジョギング」をやってみようかな。

 

職場でスプラ友達の後輩と、次遊ぶ約束をしたかったんだけど、彼は微熱で休みだって。残念。じゃあLINEすればいいじゃないか、っていう話なんだけど。ちょっと「この前思ったより楽しかったよね」みたいな会話で、嫌われてないか確認してから次を誘いたいんである(ラブコメか)。「先輩から誘われて、断りにくいから仕方なく」と思われたらツラすぎるので。


仕事は平常運転。ひたすらに目が疲れた。

 

11月28日(月) さて、生きねば

バッカニアーズ対ブラウンズ観戦(もうweek12である)。バッカニアーズはこの試合に敗れ、5勝6敗でまた黒星先行になってしまった。負けたことはもちろん痛いんだけど、ワーフスがケガしたのが、ファンの心をえぐるには十分のダメージだった気がする。オフェンスラインは、将棋で言えば王将を守る囲いだ。ワーフスがいなくなるのは「金」と「金底の歩」を一手で取られるぐらいの戦力ダウンなんじゃないか(知らんけど)。


バッカニアーズは成績は振るわないものの、地区優勝でポストシーズンに残れる可能性は十分ある。そして、ディフェンスは十分に強く、オフェンスもブレイディが神通力を取り戻せば、プレーオフに残るだけじゃなく、ちゃんと戦える可能性だってある、…と思いたいじゃないか。ワーフスがケガでシーズンエンドだったら、さすがに「ワンチャンある」とは思えないわけで。


もう1つ気になったのは、第4クオーターのブラウンズのTDドライブで、バッカニアーズがタイムアウトを取らなかったこと。例えば12ヤード地点での4th&10(ここでタッチダウン決められて同点にされた)の時点でタイムアウトを取れば、1分以上時間を残せた(勝ち越しフィールドゴールを狙える確率がかなり違う)。ブラウンズはもうタイムアウト1つだけの状況なので、4thダウンを守り切れば、次のオフェンスはニーダウンで勝てる。つまり、タイムアウトを取るデメリットは限りなくゼロに近い状況で、ヌルいと言われてもしょうがないマネジメントだった気がする。(week10のバイキングス対ビルズ戦では、ビルズはしっかりタイムアウトを取っていて、自陣エンドゾーンでの痛恨ファンブルで逆転を許した後の、同点フィールドゴールドライブに時間を残せている。ていうか、たぶんこんな例いくらでもあるな)


なかなか苦い敗戦。勝負を決められるチャンスで勝ちを確定させるプレーが出せなかった。同じ時間に、ペイトリオッツのシード順のライバルのジェッツもベンガルズも勝って7勝4敗。「何もいいことが起きなかった月曜朝」じゃないか(そんなことよくある)。


サンクスギビングの木曜ゲームでペイトリオッツが負けて、日曜ゲームでバッカニアーズが負けて。こんなはずじゃなかった、と呆然とする。NFL観戦、「面白くてカッコいいけど、平気で浮気をする最低なカレシ」じゃないか。NFLシーズン、ダメ男とのズブズブの恋愛を描いたマンガのヒロインになった気分なんすよ。今週は、「早くこんな男とは関係を絶たねばならない」と決意するヒロインの心境を味わう展開か。「毎週NFLさえ見ていれば、それだけで幸せ」などという、そんな都合のいいことにはならない。そんなに人生甘くない、と思い出させてくれてありがとう(この思考回路も恋愛ジャンキーの主人公っぽさがある)。


さて、生きねば。「頼りになるのは自分だけ」なんだ。NFLを見てても幸せにはならない。NFLなんて忘れなくちゃ(「NFL」には「あんな男」とルビを振るんである)。そんな気分になった。それで、「やろうと思いながらもサボってきたタスクをちょっとでも潰す日にしよう」とか思い立ったんだよね。


何をしたか。歯医者の健診の予約である。歯の健康をナメちゃいけない。僕は、何年か前に親知らずを抜いた時に、「老いた自分」を想像して気が遠くなったことがある。5日間ぐらい食べにくくて、「食事を楽しめない生活が、これほどつまらないのか」みたいなことを思った。僕は食事にこだわりがある方ではないつもりだったんだけど、それは驕りだったと思い知った。「好きなものが食べられない寂しさ」がこれほどまでに切なく、腹立たしいのか。そして、きっとそう遠くない将来に、自分の歯がダメになってしまったら、この切なさが日常になるのか、と想像したんだ。歯の健康は、メンタルの健康に直結する。そして、食べるのが楽しくなくなったら、脳の健康にも体の健康にも相当デカい影響があるんじゃないか。


…と、数年前の自分は「歯を大切にしよう」と心に誓ったんである。そして、その決意は案の定忘れられがちで、半年に一度歯医者に行くつもりが、実際は先延ばしになりがち。「気になりながらも先延ばしにしているタスク」になっていた。それで、この月曜朝。そのことを思い出した。自分で幸せを確保しなくてはいけないだろ、と自分を言い聞かせて、歯医者の予約をしたんだ。予約の日時を決める時は、ちゃんとNFLのスケジュールも確認したよ。week13はバッカニアーズが、week14はペイトリオッツがマンデーナイトなのね。そこは外して、と(「あんな男なんて忘れる」じゃなかったのかよ)。


さて、その続きで。靴を買いに行こうと決めた。今まで何度か書いたかもしれないけど、僕は買い物がひどく苦手なんである。まるで中学生のように、「非モテのくせにオシャレしようとするのウケる」と店員に思われてるんじゃないかという被害妄想が魂に貼りついてしまって、魂の表面と同化してもうはがせない自意識過剰で。もちろん、「そんなこと誰も思ってないし、思ってたとしても知ったことではない」と言うのは、頭では分かってる。だけど、頭で分かっていたとしても恐怖は恐怖なんである。そして、買い物自体に慣れていないくせに(というかだからこそ)、ヘタな買い物はしたくない、という見栄がある。「ちゃんといいものを買わないとバカだと思われる」という思い込みがあるんだ。店頭で、商品を比べてるのを誰かに見られること自体が恐怖なのに、そのくせしっかり吟味していいものを選びたい、という板挟み。ああ、なんと面倒なことか。


「靴を買う」というただそれだけのことが、僕にとってはとてつもなく面倒なことで、かなりのハイテンションを自分に要求するタスクだということが伝わったでしょうか。なのでむしろ、「靴を買いに行ってやれ」という決意が、この最低の月曜を逆転するチャンスだと思ったわけで。「歯医者の予約から、靴を買う」ができれば、僕にとってはインターセプトからのリターンタッチダウンじゃないか、と。


そうやって自分を奮い立たせて街に出て、なんとか靴屋に入ったんだけど、1軒目でも2軒目でも買えなくて。だって靴って、店員さんにサイズ出してもらわないと買えないじゃないですか。僕は気が弱くて、忙しそうにしてる店員さんを呼び止められないんですよ。それで、モジモジしてるのが恥ずかしくなって、「あんまりいい靴なかったなあ」みたいな空気感で店を出てしまう、という。なんだその、モジモジ。大人なのに。(相当恥ずかしいが、まあ日記には書ける。人間そういうこともある、と思えていいな)


それで3軒目。ようやく店員さんがヒマそうにしてたんで、買えました。最初の2軒で買えなかった理由、もう1つあって。僕は、買い物が苦手な自覚があるので、この15年以上、同じ靴をずっと買い替えてきたんだけど。その靴が「高い」って思っちゃったんだよね。1万2000円のやつを2足買うんだけど、これ、痛くないか、と。15年前、当時はまったく気づいてなかったけど、僕には可処分所得がめちゃくちゃあった。実家暮らしで、家賃も入れず(お恥ずかしい)、夜勤バイトを週2~3回ぐらい。演劇も映画もやめて、翻訳スクールに通う前で、お金が余ってた。その時代に買ってた靴を、それからずっと惰性で買い続けてたんだけど、「これはひょっとして、改めるべきでは」みたいなことを思ったんだよね。僕には、そんな高い靴は要らないんじゃないか、と(12000円が高い靴かどうかは知らないんだけど)。それで、安い靴にしようかと探したんだけど欲しいのが見つからなくて。それもあって最初の2軒では靴を買えなかった。


3軒目で、4000円で欲しい靴が見つかって。店員さんもヒマそうにしてたから呼び止めてサイズ出してもらって。色違いで2色、買えました。これはね、上機嫌になった。インターセプト・リターン・タッチダウン成功じゃないですか。ついでにマフラーも隣の店で買ったよ。これは、タッチダウンセレブレーションかな。


「気が進まずに先延ばしにしてきたタスク」を連続して潰して、上機嫌になったついでに、もう1つやってやろうという気になった。タッチダウンの後で、2ポイントを狙ってやろう、と。ネットカフェの新規開拓である。最寄り駅のエリアで愛用していたA店が1年以上前に閉店して、それからB店を使っていたんだけど、B店は時々ネットが遅くなるので、NFL観戦には使えないな、と思っていて。もう1つあるC店に行ってみよう、と。12月からポストシーズンにかけて、会社をサボってネットカフェでNFL見る時に、使えるかどうか事前に確認しておきたかったんだ。


会員証作って(アプリで登録して)。QRコードを入り口のマシンに読ませてブースを指定して。出てきた伝票のQRコードを自動ドアの端末に読ませて店に入るやつ。ムダに近未来。誰とも話さずに店に入れる一方で、履歴はデジタルに記録される、みたいなアレか。


料金はやや高いものの、ネット回線はめっちゃ速いっぽい。ゲーパスの動作も確認できて、よかった。ブースで安心して、ついでだからマンガを少し読んでいこう、と物色していたところで、ちょっと「人生」に関係あるイベントが起きた。


翻訳の依頼を打診するメールが来たんである。映像翻訳の仕事を休んだまま1年が過ぎてしまっていた。「〆切」のある生活のストレスに自分のメンタルが耐えられるか自信がなくて、気おくれしているうちに2ヵ月が過ぎ、半年が過ぎ… と復帰のタイミングを失ってサボってた。


その間、スクールの課題添削の仕事は続けていたし、会社のパート勤め(週23時間)と主夫の兼業だから、それに加えて翻訳の仕事を引き受けるのはそんなに簡単なことじゃない。だから、サボってた自分を責めるつもりは別にないんだけど。でも、スキマ時間を寄せ集めれば、会社の出勤日でも1日2時間ぐらいなら作業できるし、会社が休みなら7時間ぐらいは作業できる(まあ、その7時間でNFLを見てきたわけですが)。


だけど、「納期に間に合わないかも」「予定よりスケジュールが押してイライラするかも」「うまく眠れなかったらどうしよう」という心配に、自分がうまく対処できるか不安だった。考えてみればナンセンスな話だ。僕は仕事は早く、睡眠は深く、というか睡眠不足でも馬力はある。だから、どちらかというと「ストレスに対処できるか不安」という不安なのだ。そんなの、幽霊退治みたいなものだ。「不安になるかもしれないという不安」ってなんだ。そんなのに打ち克つ方法なんてないよ。「吸血鬼に血を吸われるかもしれない」というリスクの対処法、そんなものないですよ。


そう思って、無茶な納期や犯罪的に安い単価でない限り、時々は仕事を引き受けようかな、とは思いながらも、グズグズしたまま時間が過ぎていて。不安になってもしかたない、というところまでは頭を整理できてはいたけど、だからと言って不安が解消されてたわけでもないわけで。あまり積極的にはなれていなくて。


と、そんな風に思っていた状況での打診メールなんである。この人生のめぐり合わせの機微、伝わるでしょうか。トム・ブレイディが負けて、「自分がしっかりしなくては」と思った月曜の昼下がり。先延ばしにしていたタスクをいくつか消化して、ちょっとテンションの上がった自分を持ち込んだ薄暗いネットカフェ。そのタイミングで確認した、「そろそろ、(翻訳者としての)引きこもりはやめようぜ」と誘うメールだ。


20秒だけ迷った。めんどくさいし、NFLのシーズンも佳境なんだ。余計な仕事を増やしてる場合じゃない。でも、生きねば。やりたい仕事かどうか分からない。でも、やりたい、と試しに思ってみてもいい。失敗するかもしれない。でも、しくじってチャンスを失えば、いっそのことせいせいする。そうやって、静かに自分に言い聞かせてから、引き受けます、と返事をしたんだ。


実は、少し前にも相談は受けていて、その時はメールに気づくのが遅れ(NFL観戦のための情報遮断で、スマホを触っていなかった)、受注に至らなかった(返事をしたときには別の人に決まっていた)。それを思っても、ちょっと不思議な感じがする。こんなあっけなく、僕の翻訳者復帰は決まったのである。やはり呆然としたまま、ネットカフェを出る。よく晴れてる。いいぞ、ツイてる。

 

(ここで、「NFL観戦日記2022」は完結とします。NFLのシーズンとしてはまだ途中なんですけど、このタイミングでおしまいにしたら、一応はハッピーエンドっぽくなると思うので。この日記のシリーズはここでおしまいにしますが、また何らかの形でこのブログは続けるつもりですので、時々寄っていただけるとうれしいです。おそらくポストシーズンが終わったぐらいのタイミングで日記の「あとがき」を書くつもりです。ですが、ひとまずはおしまいにします。ご愛読ありがとうございました)

 

 

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