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【英語で復習】NFLルール⑦(有資格レシーバー、無資格レシーバーとは)

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有資格レシーバー(エリジブルレシーバー)、無資格レシーバー(インエリジブルレシーバー)について、NFL公式ルールで確認しました。


ルール8「FORWARD PASS, BACKWARD PASS, FUMBLE」の「SECTION 1 - FORWARD PASS(第1節 フォワードパス)」内の「ARTICLE 5. ELIGIBLE RECEIVERS(5条 有資格レシーバー)、「ARTICLE 6. INELIGIBLE RECEIVERS(6条 無資格レシーバー)に記載があります。


有資格レシーバーとは、「フォワードパスを捕る(触る)ことを正当に認められた選手」のことで、無資格レシーバーとは、「フォワードパスを捕る(触る)と反則になる選手」のことで、主に5人のオフェンスラインの選手のことを指します。


NFL公式ルールの原文を参照しながら、英語で詳細を理解していきましょう。まず、内容についてざっくりまとめた部分を確認すると、理解が早いかと思います。

 

(もくじ)


【ざっくりまとめ】

・すべてのディフェンスの選手は、フォワードパスを触ってよい(弾いたり、インターセプトしたりしてよい)。

・スクリメージラインに、オフェンスは選手を7人配置するが、その内側5人(インテリアオフェンスライン)は無資格。外側2人は有資格。

・スクリメージラインから1ヤード以上後ろに配置された選手は有資格。

・背番号で、「1~49」「80~89」が有資格、「50~79」「90~99」が無資格の割り当て。

・無資格用の背番号の選手でも、レフェリーに申告し、有資格のポジションに配置されれば有資格。

・QBは、センターの直後(1ヤード以内)でスナップを受ける場合は無資格、それより後方でスナップを受ける場合は有資格。

・一度アウト・オブ・バウンズに出た選手は無資格。

・ただし、ファウルによってアウト・オブ・バウンズに出された場合、すぐ戻れば、それ以降は有資格。

・一度有資格の選手に触れられたボールは、それ以降は誰が捕ってもよい。


【解説動画リンク】

Ineligible Receiver | NFL Football Operations

 

【NFL公式ルール本文と私訳】

ARTICLE 5. ELIGIBLE RECEIVERS 5条 有資格レシーバー

The following players are eligible to catch a forward pass that is thrown from behind the line of scrimmage.

以下の選手は、スクリメージライン後方から投げられたフォワードパスをキャッチする資格を有するものとする。

(a)Defensive players.

(a)ディフェンス選手。

 

(b)Offensive players who are on either end of the line, provided they either have the numbers of eligible players (1–49 and 80–89) or have legally reported to play a position on the end of the line. See 5-1-2.

(b)ラインの両端にいるオフェンス選手で、有資格選手の背番号(1から49または80~89)をつけている選手。または、正当に報告してラインの端についた選手。ルール5、第1節、2条を参照。

 

※オフェンスは、スクリメージラインに7人の選手を配置しますが、そのうち両端の選手は有資格ということ。両端の選手を除いた内側の5人をインテリア・オフェンスライン(=通常の「オフェンスライン」の選手)と言って区別するのは、このルールのためかと思います。

※「ルール5、第1節、2条」では、ポジションごとの使っていい背番号が規定されています。「センター:50~79」「(オフェンシブ)ガード、タックル:60ー79」などが無資格となります。これらの選手が有資格のポジションを務めるときには、レフェリーに事前申告が必要、ということです。

(c)Offensive players who are legally at least one yard behind the line at the snap, provided they either have the numbers of eligible players (1–49 and 80–89) or have legally reported to play a position in the backfield.

(c)スナップ時点で、スクリメージラインから1ヤード以上後方に正当に位置したオフェンス選手で、有資格選手の背番号(1から49または80~89)をつけている選手。または、正当に報告してその位置についた選手。

 

(d)All other offensive players after the ball has been touched by any defensive player or any eligible offensive player.

(d)ディフェンス選手または有資格のオフェンス選手が一度ボールに触れた以降は、(当初)無資格の選手も有資格となる。

 


ARTICLE 6. INELIGIBLE RECEIVERS 6条 無資格レシーバー

All offensive players other than those identified in Article 5 above are ineligible to catch a legal or illegal forward pass thrown from behind the line of scrimmage, including:

上記の5条で有資格と定められた選手以外のすべてのオフェンス選手は、スクリメージライン後方から投げられた、正当または反則のフォワードパスをキャッチする資格がないものとする。具体的には以下のとおりである。

 

(a)Players who are not on either end of their line or at least one yard behind it when the ball is snapped.

(a)ボールがスナップされた時点で、1ヤード以上ライン後方にいるか、ラインの両端にいるか、そのいずれでもない選手。

 

(b)Offensive players wearing numbers 50–79, unless they have reported a change in their eligibility status to the Referee and have assumed a position on their line or in their backfield as required by Article 5;

(b)、50~79の背番号を着けているオフェンスの選手で、有資格であるとレフェリーに申告し、ライン上またはバックフィールドの、5条で定められたポジションについた選手ではない場合。

 

(c)Players who fail to notify the Referee of being eligible when required;

(c)必要な時に、レフェリーに有資格であると申告をしなかった選手。

※ここまでは、「5条の有資格レシーバー」に当てはまらない選手を「無資格」と、同じ内容の重複説明になります。以降の(d)、(e)が新しい内容です。

 

(d)An eligible receiver who has been out of bounds prior to or during a pass, even if he has re-established himself inbounds with both feet or with any part of his body other than his hands.

(d)有資格レシーバーのうち、パスの前またはパスの最中にアウト・オブ・バウンズに出た選手。もしその選手が両足または手以外の体のいずれかの部分でインバウンズに再び戻ったとしても、無資格とする。

 

Exception: If an eligible receiver is forced out of bounds by a foul by a defender, including illegal contact, defensive holding, or defensive pass interference, provided he attempts to return inbounds immediately, he becomes eligible to legally touch the pass (without prior touching by another eligible receiver or defender) as soon as he re-establishes himself inbounds with both feet or with any part of his body other than his hands. See Article 8, Note 3.

例外:イリーガルコンタクト、ディフェンシブホールディング、またはディフェンシブ・パスインターフェアランスなどのディフェンス選手の反則によって、有資格レシーバーがアウト・オブ・バウンズに出された場合で、即座にインバウンズに戻ろうとした場合、その選手は(他の有資格レシーバーやディフェンス選手がボールに触れる前であっても)、両足、または手以外の体のいずれかの部分がインバウンズに着き次第、パスに触る資格を持つ。8条の注3を参照。

 

(e)A player who takes his stance behind center as a T-formation quarterback is not an eligible receiver unless, before the ball is snapped, he legally moves to a position at least one yard behind the line of scrimmage or on the end of the line, and is stationary in that position for at least one second before the snap.

stationary 動かない、静止した

(e)Tフォーメーションのクオーターバックとして、センターの直後に配置された選手。ただし、ボールがスナップされる前に、スクリメージラインから1ヤード以上後方に正当に移動し、その位置で1秒以上静止してからスナップを受けた場合を除く。

 

Note: If he leaves his position behind the center and does not receive the snap, it is Illegal Motion unless he has been stationary for at least one full second prior to the snap.

注:センターの直後を離れて、スナップを受けない場合、スナップ前に1秒以上静止しなければイリーガルモーションとなる。

※QBについては、センターの直後(1ヤード以内)でスナップを受ける場合は無資格、それ以外は(イリーガルモーションなどがないという前提で)有資格、と決めているという記載内容です。

 

【引用元リンク】

operations.nfl.com

(ルールの英文は、上記ページから引用したものです。訳と単語の意味、補足説明は当ブログで作成しました。ただの1ファンである僕が、自分で理解するために作成した私訳なので、実際に競技する方は、競技団体の正式なものなどを確認してください)

※「SECTION」を「節」、「ARTICLE」を「条」、「Item」を「号」と訳すのは、英文契約書の解説ページを参考にしました。
https://www.ings-web.co.jp/archives/781

※日本アメリカンフットボール協会の「公式規則」では、「章」「条」(番号)にて分けているようです。
https://americanfootball.jp/wp-content/uploads/2017/09/93722a280ec73c9070f0ac8157de31f3.pdf


【鯖缶より】

内容としてはそれほど複雑ではない箇所ですが、個人的には整理できました。


QBがパスレシーブできる場合とできない場合などは、まれに実況でも出てきます。

また、一度ディフェンス選手が弾いたボールをオフェンスラインの選手がキャッチして走るシーンや、通常無資格の選手が「エリジブル」と宣言して、実際にTDレシーブを決めるシーンなどの珍しいプレーも、ルールを把握してるとクリアに楽しめるな、と思い直しました。

 

 

質問、訂正、補足、リクエストなどがあればどうぞ遠慮なさらずコメントください。お答えできるかはわかりませんが、ブログのネタにもなりますので大変助かります!

 

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