week6、バッカニアーズはサーズデーナイトゲームでイーグルスに勝利。3連勝で今季5勝1敗としました。6点差の決着ですから、「危なげない勝利」というには接戦だったと思いますが、それでも終わってからの印象としては「最後ちょっと危ないかな、と思ったけどやっぱり危なげなかった」という感じでしょうか。
ブレイディはショートウィークの成績がキャリア通算で10勝1敗だそうです。「情報戦」が大事な頭脳派QBにとって、準備期間が短いのは不利にも思いますが、そういう次元ではないのでしょう。
【観戦メモ】
・アントニオ・ブラウンしか勝たん
「ひょっとしてアントニオ・ブラウンのおかげでブレイディの選手寿命延びてるのでは?」と思い初めて3週間、今のところ否定できずにいます。
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) October 15, 2021
僕には今のアントニオ・ブラウンが全盛期の何割ぐらいの出力なのかはよくわからないのですが、ブレイディがABを頼りにしている、というのは間違いなさそうです。
この試合のスタッツは13ターゲットで9レシーブ、93ヤード、1TD。このスタッツだけでもかなりの活躍と分かりますが、それ以上に「勝負どころではABを使う」というシーンが今季になって増えてきたように思うのです。
4Q、6点差に詰め寄られてのドライブ。ペナルティ(トーンティングの15ヤード)とABへの中央へのパスで2回ファーストダウンを更新して、次の3rd&7。右にロールしたブレイディが投げたのはブラウンへのパスでした。このパス成功で、FG圏内に侵入。「試合時間削りきりまであとファーストダウン更新1回」の状況に。かなりトドメに近い一撃でした。
(動画の入ったツイート貼り付け↓)
Big time throw from @TomBrady. #GoBucs
— NFL (@NFL) October 15, 2021
📺: #TBvsPHI on NFLN/FOX/PRIME VIDEO
📱: NFL app pic.twitter.com/jui8pboiKG
選手としての力もさることながら、ブレイディとの相性もひょっとして相当のものなのでは、という気がしてきています。(フットボールIQ的な意味で、感性が近いんじゃないか、とも想像します)
対戦相手としては厄介でしょうね。アントニオ・ブラウンがバッカニアーズオフェンスのポイントだ、と思っても、マイク・エバンスがいるのにブラウンにエースCBをつかせるのはかなり抵抗がある気がします。
・フォーネット、パスキャッチも向上してないですか
RBレナード・フォーネットの活躍も目立った試合でした。22回のキャリーで81ヤード、2TDのラッシュ。平均ヤード数はさほどいい数字ではありませんが、リードしてから「ランで行く」と分かった状況で、時間を削るキャリーだったり、ゴール前でのTDだったり、価値の高いランばかりでした。
レシーブでも6本中6回レシーブで46ヤード。レシーブのスタッツですが、昨季は13試合で233ヤードだったのが、今季は6試合で213ヤード。数字上も明らかによくなっています。
ショートヤードが必要な状況で中央をパワーで押すのも、ステップでタックルをかわすのも、レシーブも見せてくれた大活躍で、存在感を強烈にアピールしました。
・前半の4th&1はパント、後半の4th&2はゴーの判断はどうか
ブルース・エリアンズの4thダウンの判断が面白かったので振り返ります。2Q、14対7で自陣42ヤード地点での4th&1はパント。4Q残り9分4秒、28対14で、敵陣46ヤード地点での4th&2は「ゴー」でした。
僕は、この判断は両方とも好きでした。前半の場合は、「普通にやってればこちらが有利なので無理はしないですよ」という意味で解釈すれば、案外弱気ではない判断に思えます。
それに対して、4Qの場合は「更新すればかなりトドメに近い」という状況だったので、ギャンブルに出るのはうなづけます。前のドライブでイーグルスFG失敗の返し。14点差リードの状況ですから、「ここで更新して時間を削り、FG決めれば3ポゼ差」という、リスクに比べてかなりリターンの大きいギャンブルだったように思います。
1つ気になったのは、前半も後半もこのシーン判断のシーンでタイムアウトを取ったこと。「ちょっと迷って時間が間に合わない」という、あまり望ましくないタイムアウトです。タイムアウトの消費がすでにもったいないですが、ディフェンスとしては「迷いなくフォーメーションにつかれて、迷いなくプレーを始められる」という方が嫌なはず。この「チームとしての判断の早さ」には改善の余地がありそうです。
・シャーマン途中退場…
この試合でもバッカニアーズDBへの受難は続きました。シャーマンがハムストリングを痛めて途中退場。ケガの程度は分かりませんが、今後どうなるか、注目したいです。
(しょーもないネタツイート貼り付けごめんなさい↓)
【妄想】ブレイディからエデルマンへの電話
— 鯖缶@NFL三昧 (@savacanNFL) October 14, 2021
TB「やあジュリアン。そろそろフィールドが恋しいだろ」
JE「ちょっと待て。たしかに君からの誘いはうれしいけど俺にはもうWRは…」
TB「いや、WRは足りてるんだけど、コーナーバック、やってみないか」
JE「…」
・ビータ・ベア最高
この試合で僕が一番好きだったシーンを貼り付けておきます。僕は自分のことを「ブレイディのファン」とは名乗っていても、「バッカニアーズのファン」とは名乗っていなくて、それは「以前からずっと応援しているファン」に遠慮してるんですね(「バッカニアーズのファン」と名乗ることを遠慮してるだけであって、バッカニアーズを応援するのは古参だろうとバンドワゴンだろうと遠慮する必要はない、とは思ってます)。
でも、「ブレイディが引退したりバッカニアーズからいなくなっても、ひょっとしたら僕は応援を続けるかも」と思ってる理由が、DTのビータ・ベア。下の動画見てください。「そこだけ物理法則変わってるでしょ」というようなランストップです。1試合追いかければ、どこかで「この人、ハンパない」と思わせてくれるプレーヤーで、僕はバッカニアーズディフェンスの時はこの人を目で追ってます。
Vita Vea is a grown man 😳
— NFL (@NFL) October 15, 2021
📺: #TBvsPHI on NFLN/FOX/PRIME VIDEO
📱: NFL app pic.twitter.com/1p0a1N8RUP
【英文記事より】
2021 NFL season, Week 6: What we learned from Buccaneers' win over Eagles on Thursday night
(NFL公式サイト記事を紹介します。英文部分は引用です。訳は当ブログで用意しました。ぜひ引用元で全文をチェックしてください)
If you’re in the time-of-possession-is-overrated camp, the Eagles defense doesn’t want to hear it. Who could blame any defense for being gassed after being forced to defend a Tom Brady offense for 21:05 of the first 30 minutes?
もし「ポゼッションタイムの重要性は過大評価されてる」という陣営があるなら、イーグルスのディフェンスチームはそんな意見は聞きたくないだろう。前半30分のうち、21分15秒をトム・ブレイディのオフェンスと対峙することを強いられて、疲れきったとしても、そんなディフェンスを誰が非難できようか。
The Eagles offense sputtered through five three-and-out possessions in the first half, leaving the defense with barely enough time to re-tie their cleats on the sideline before being asked to take the field again.
イーグルスのオフェンスは前半5回の3&アウトがあり、ディフェンスはフィールドに戻るように言われる前に、何とか靴ひもを結びなせる程度の時間しか与えられなかった。
Not much changed in the second half. The final tally on TOP was positively brutal (39:56 – 20:04), as was the Buccaneers’ first-down advantage (27-16). If there’s any justice, only the Eagles defense will get Friday off after the short week.
それは後半になってもあまり変わらなかった。最終的なポゼッションタイムの合計は、明確に厳しいものとなった(39:56対20:04)、ファーストダウンの数はバッカニアーズが27対16で優勢だった。シヨートウィークを終えて、金曜をオフにできることだけがイーグルスディフェンスの得た報酬だろう。
【ハイライト動画リンク】
Buccaneers vs. Eagles Week 6 Highlights | NFL 2021 - YouTube
【おわりに】
ブレイディ、MVPあり得る気がするんですがどうでしょうか。
今季のバッカニアーズは比較的楽なスケジュールと言われていて、ブレイディが数試合に渡るスランプに陥ることは考えにくいですし、バッカニアーズディフェンスがはっきりとランに強く、攻撃回数も増えそう(相手の攻撃がパスに偏り、短く終わることが比較的多くなるので)。「チームの勝敗」「トータルパスヤード」「TD:INT比率」が他の有力候補より伸ばしやすい気がします。
2019シーズンのラマー・ジャクソンのように圧倒的な内容の選手がいれば別ですが、僅差になったら分かりやすい指標に判断が流れる気がするので…
「MVP取ると、スーパーボウル取れない」というのがジンクスなので、ブレイディファンの僕としてはMVPは他の選手に譲ってもらいたい気もするのですが、伝説を1つ増やす可能性もある気がしています。(とにかく、「ケガがないように」とだけ祈って観戦を続けるつもりですが)
(よろしければこちらもどうぞ。NFLに出てくる英単語、言い回しを集めました。ブックマークして繰り返しご利用ください↓)
(ツイッター、フォローお願いします↓)
(こちらもどうぞ↓)