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NFL民のための英文法⑤(「関係代名詞①」編)

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参考書に出てくる英文法のポイントを、NFLっぽい例文で理解しよう、というシリーズです。この記事で英文法の考え方や用語に慣れてから、ちゃんとした英文法の参考書を勉強すれば効果倍増です。

 

(シリーズの最初から読みたい方はこちら↓)

NFL民のための英文法①(序論:僕らが英文法を学ぶ理由) - 鯖缶NFL三昧

 


今回のテーマは「関係代名詞」。多くの人が「英文法といえば関係代名詞」と思い浮かべるテーマではないでしょうか。さっそく見ていきましょう。

 

もくじ

 

関係代名詞とは

「表現のための実践ロイヤル英文法」(旺文社 綿貫陽、マーク・ピーターセン共著)より例文、解説を引用します。

 

「男の人が私たちの方へやって来ます」と「彼を知っていますか」という2つの文を1つの英文にまとめるのに、関係代名詞(who)を次のように使うことができる。

 

A man is coming toward us. Do you know him?
→Do you know the man who is coming toward us?

 

この場合、whoは「who is coming toward us」の節の主語であると同時に、この節を前の名詞manに結びつけて修飾している。つまりwhoはmanという名詞の代わりをしながら、2つの節を結びつける接続詞の役割も果たしている。これが関係代名詞である。そして、修飾されている名詞manを、この関係代名詞の先行詞というのである。

 


NFL民的ポイント

関係代名詞を理解するためには、まず関係代名詞を好きになるのが一番です。まずは、日本語で例文を考えてみましょう。

 

例文①

「パトリック・マホームズがリーグのMVPに輝いた」+「彼はプロ2年目の若手で、先発QBとしては実質1年目だ」
→「リーグのMVPに輝いたのはパトリック・マホームズで、彼はプロ2年目、先発としては実質1年目の若手QBだ」


例文②

「ラムズを率いるのはショーン・マクベイだ」+「ショーン・マクベイはSB進出のコーチとしてNFL史上最年少だ」
→「SB進出コーチとしてNFL史上最年少のショーン・マクベイが、ラムズを率いている」


例文①では「実質1年目」というおまけ情報をマホームズに付け加えています。例文②では、「史上最年少コーチ」という情報を、ショーン・マクベイに付け加えています。


このような、「おまけ情報」を付け加える時に、「関係代名詞」は非常に便利なのです。「関係代名詞」があることで、新しく別の文を始めるのではなく、文の途中に「おまけ情報」を入れたり、文の最後に付け加えたりできるわけです。


どうでしょうか、参考書に載ってる例文では、「どうでもいい文章2つを1つに合体させて、何が楽しいんだ? 覚えなきゃいけないルール増やしやがって」と、関係代名詞のことが嫌いになりそうですが、「関係代名詞があるおかげで、面白い情報が付け加わってくる」と思えば、関係代名詞が好きになってきませんか? さっそく、例文を見ていきましょう。

 

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<以下の記事中で、書籍やネット上の記事からの引用したものは文末に脚注として引用元を示しました。引用元がないものは、辞書やネット上の記事などを参考に当ブログで作成した文です>


NFL民的例文

who

Tough situations, He is tough quarterback who's gonna make the plays.*1

(タフな状況でこそ、プレーを決めるタフなQBだ)

 

It is certainly a hard thing to win against the first-ranked team in the conference who has been playing well all year and certainly playing well at home.*2

(カンファレンスの第1シードで、シーズン通して、特にホームでいいプレーをしてきたチームを相手に、勝つのは確かに難しい)

※2018年シーズンのプレーオフ、AFCチャンピオンシップでチーフスに勝ったあとのブレイディのコメントです。「team」を「who has been playing well all year・・・」で説明を付け足している構造です。このように、「team」も「who」で受けます。

 

The Jets took care of the quarterback issue last offseason, but now they need someone who can lead Sam Darnold and the rest of the team back to relevancy.*3

(ジェッツは、QB探しの問題については前年のオフに片づけた。そして今は、サム・ダーナルドとそのチームを導いて復活させらる人物を探す必要がある)

※2018年レギュラーシーズン終了直後に出た記事から、ジェッツのオフシーズンの課題を挙げる文章です。


Left tackle Terron Armstead, who was recently named to the Pro Bowl, returned to the lineup for the first time in five games.*4
(プロボウルに選出されたばかりのLTテロン・アームステッドが、直近5試合で初めてラインナップに戻った)

※このように、文の途中に情報を挿入するパターンもあります。


Is there a guy who is in the league now or was in the league the last handful of years who you model your game after a little bit?*5

(現在または直近5年ほどのNFLにいた選手の中で、あなたが手本にしている選手はいますか?)

※whoを主語にした節で、「who is in the league now or was in the league the last handful of years」が1つ目のかたまり。「who you model your game after」が2つ目のかたまり。その2つが「guy」を説明している、という構造です。このように、説明がある程度長くなる場合にも、「Is there a guy?」という文のカタチを先に示して、関係代名詞を使って後から補足をくっつける場合にもとても便利です。

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whose

Detroit got whupped, at home, by a team whose quarterback was making his first career start.*6

(デトロイトはホームで、キャリア1戦目のQBのチームにやられた。)

※whupは、「打ちのめす」の意味。ここでは、「Detroit got whupped, at home, by a team.」の「team」に「That team's quarterback was making his first career start.」という説明が加わっている構成です。このように場合、whoが使われる節で所有格となる場合には「whose」という形をとります。

※2018年シーズンのweek1、ライオンズがジェッツ(新人QBサム・ダーナルドが先発)に負けたあとに出た記事の文章です。「ホームで」「新人QBのチームを相手に」と、本来負けたくなかった試合だったことを説明している内容です。

 


He is a great player whose career was cut short by injuries. (彼はケガによってキャリアが短くなった偉大なプレイヤーの1人だ)


There are a few head coaches whose jobs are on the line this season.

(今シーズンに進退が懸かったヘッドコーチは何人かいる)

 


Since he entered the NFL in 2012, only Tom Brady has more regular-season and playoff wins than Wilson, whose 100.3 career passer rating is also the second-highest in NFL history, behind Rodgers’ mark of 103.1.*7

(彼(ラッセル・ウィルソン)が2012年にNFL入りしてから、レギュラーシーズンとプレーオフを合わせて、ウィルソンよりも勝ってるのはトム・ブレイディだけだ。また、ウィルソンのパサーレーティングはキャリア通算で100.3で、これはロジャースの103.1に続いてNFL史上で2位の成績だ。

※2019年4月の時点で、ラッセル・ウィルソンの高額契約更新を予想する記事からの引用です。前半が勝利数について説明していて、最後の「Wilson」に、「whose」を接続して、後半はパサーレーティングについて説明しています。スタッツの情報を関係代名詞を使って付け加えるのも定番です。

 

Peyton Manning, whose Hall of Fame career spanned 18 seasons and included two Super Bowl titles, might be a better person than football player.*8

ペイトン・マニングは、2度のスーパーボウル制覇を含んだ殿堂入り確実な18年間のキャリアがあるが、フットボール選手というよりすばらしい人間なのかもしれない。

※「ペイトンが試合中の審判への暴言を、後日手紙で謝罪した」というエピソードを語る記事の書き出しです。関係代名詞を使って、「殿堂入り確実の偉大なキャリア」と説明を付け加えたことで、「選手としての話ではなく、人柄こそがすばらしい」という要旨がさらに際立つような作りかと思います。

 


いったんまとめ

長くなりそうなので、ここでいったん終わりにします(次回も関係代名詞をテーマに例文を紹介します)。


ここに挙げた英語の例文と日本語訳を比べると、英語の方が短い文で情報を伝わっているかと思います。英語と日本語では語順が違うので、関係代名詞(接続詞+代名詞の役割)でつないでいた部分を、うまく日本語に直せずに、文を区切ることになるからです。つまり、「関係代名詞って便利」ということかも?

 

この記事の続きはこちらです↓

nfl.savacan3rd.com

 

 

「面白いな」と感じたら、関係する情報が頭に入ってくると思うので、この記事をきっかけに1つでも面白いと思える部分があったらうれしいです。引き続き、お付き合いください。

 

質問、訂正、補足、リクエストなどがあればどうぞ遠慮なさらずコメントください! お答えできるかはわかりませんが、ブログのネタにもなりますので大変助かります!


おすすめ本

今回の「NFL民のための英文法」というシリーズは、NFLの例文で英文法の知識をざっくり理解することで、「英文法を楽しみ、興味を持つ」「英文法の用語に慣れ、苦手意識をなくす」のが狙いの記事です。もしこの記事で「もっと英文法勉強してみようかな」と思った方がいれば、「実践ロイヤル英文法」をおすすめします。マニアックでありながらも、あくまで実践的でシンプルな説明が一貫していて、とても読みやすいです。一冊読めば英語の理解度が飛躍的に伸びると思います。(Amazonのリンクを貼っておきます↓)    

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