NFLの2018シーズンのスタッツを振り返って、面白いと感じたデータを書き出してみました。2019シーズン開幕を楽しみにする注目ポイントにつながったらうれしいです。
チームオフェンスの総ヤードや得点など、主なスタッツについては前回取り上げています。こちらからどうぞ↓
NFL2018スタッツ・ランキング振り返り(チーム編①) - 鯖缶NFL三昧
(もくじ)
ここで取り上げたデータは、espnと、NFLオフィシャルのページで確認したものです。リンクを貼っておきます↓
2018 NFL Team Total Stats - National Football League - ESPN
オフェンス
ラッシュング・TD数
1位 セインツ 26
2位 ラムズ 23
3位 レイブンズ 19
4位 ブロンコス 18
4位 ペイトリオッツ 18
ドライブの最後、ランで押し込めるなら、オフェンスに安定感が増してくるはずですよね。主役RBがしっかり活躍した感のあるセインツ、ラムズはさすがの強さですし、レイブンズ、ブロンコスの健闘も光ります。
ラッシング・1キャリーあたりの平均ヤード
1位 パンサーズ 5.1
2位 パッカーズ 5.0
3位 ラムズ 4.9
4位 ブロンコス 4.9
5位 シーホークス 4.8
こちらのデータは、フィールド中央でランが出せるかどうかが大きく関わってきそうですね。パス攻撃のスタッツが目立つチーフスも平均4.8ヤードで6位に入っています。ペイトリオッツは4.3ヤードで20位。それほどよくはありません。
ラッシング・アテンプト数(シーズン合計)
1位 レイブンズ 547
2位 シーホークス 534
3位 ペイトリオッツ 478
4位 テキサンズ 472
5位 セインツ 471
レイブンズ、シーホークスのアテンプトが圧倒的に高い印象でしょうか。レイブンズの547回を16ゲームで割ると、1試合平均34.2回。16位のジェッツは411回(1試合平均25.6回)、32位のパッカーズは333回(1試合平均20.8回)ですので、かなりの違いと言えそうです。
(スポンサーリンク)
ディフェンス
トータル喪失ヤード (1試合平均、少ない順)
1位 レイブンズ 292.9
2位 ビルズ 294.1
3位 ベアーズ 299.7
4位 バイキングス 309.7
5位 ジャガーズ 311.4
ここからはディフェンスのランキングです。まずはトータルヤードから。もちろんスコアが大切なのですが、オフェンスがあまりボールを進めなかったり、ターンオーバーばかりする場合には、不利なフィールドポジションが失点につながる場合もあるので、ディフェンス力を比較する場合には失点数よりもまず喪失ヤードで比較する場合が多いようです。
バイキングス、ジャガーズは2018シーズン開幕前にはスーパーボウル候補にも挙げられていたチーム。プレーオフに残れず残念なシーズンの印象ですが、このランキングを見るとディフェンスはある程度の結果を残していたようにも思います。
セインツは14位、ラムズは19位、ペイトリオッツは21位、チーフスは31位でした。そう思うと、チーフスは攻撃力で勝ち、ペイトリオッツは試合運びで勝った印象でしょうか。
1試合平均失点(少ない順)
1位 ベアーズ 17.7
2位 レイブンズ 17.9
3位 タイタンズ 18.9
4位 ジャガーズ 19.8
4位 テキサンズ 19.8
ベアーズがトップでした。上記のチーム以外だと、ペイトリオッツが20.3で7位、喪失ヤードで2位だったビルズは23.4で18位です。
被タッチダウン数(少ない順)
1位 ベアーズ 30
2位 タイタンズ 32
3位 レイブンズ 33
4位 バイキングス 34
5位 ジャガーズ 34
ここでもベアーズがトップです。そして、トータルオフェンス(獲得ヤード)でタイタンズはリーグ25位、ジャガーズは27位だったことを考慮すると、両チームの失点数、許したTD数の少なさは評価に値する強さだった気がします。
サック数
1位 チーフス 52.0
1位 スティーラーズ 52.0
3位 ベアーズ 50.0
3位 バイキングス 50.0
5位 カーディナルス 49.0
5位 セインツ 49.0
ディフェンスの指標ではあまりいい成績がなかったチーフスですが、サック数のランキングではスティーラーズに並んでトップで、その他のスタッツと顔ぶれが違うところが面白いですね。
チーフスでは、クリス・ジョーンズが15.5回(リーグ3位)、ディー・フォードが13.0回(リーグ8位タイ)、ジャスティン・ヒューストンが9.0回(リーグ24位タイ)でした。スティーラーズでは、TJ・ワット(13.0回、8位タイ)、キャメロン・ヘイワード(8.0回、30位タイ)らが活躍しています。
そして、チームサック数ランキングでもベアーズが上位に入っていますが、このスタッツでの注目チームは、レイダースでした。30位タイ(ペイトリオッツ、ジャイアンツ)の30.0回を大きく引き離して、13.0回でリーグダントツの最下位でした。2019シーズンの巻き返しに期待しましょう。
インターセプト数
1位 ベアーズ 27
2位 ドルフィンズ 21
3位 ラムズ 18
3位 ペイトリオッツ 18
5位 ブラウンズ 17
5位 ブロンコス 17
ベアーズはトップで、インターセプトリターンTDも5回でリーグトップです。ラムズ、ペイトリオッツはこのスタッツでランキングしてきました。相手オフェンスを圧倒する守備がなくても、決め手となるプレーがある、という感じでしょうか。サックと同様に、ビッグプレーを決められる選手や戦術があるかどうかも、勝敗に直結するポイントかもしれません。
タイムポゼッション
1位 レイブンズ 32分54秒
2位 イーグルス 32分39秒
3位 ベアーズ 32分22秒
4位 セインツ 31分53秒
5位 カウボーイズ 31分32秒
これは、オフェンスがボールを保持していた時間数の合計です。直接スコアに反映するわけではありませんが、ディフェンスが相手オフェンスを短く終わらせるかどうか、オフェンスが簡単に3アンドアウトで終わらないかどうかなどが影響するので、基本的には長い方がいいはずです。
さすがに、5位までプレーオフ進出チームが占めました。特にレイブンズは、ランを多く使うので、自然とポゼッションも長くなります。(シーホークスは6位でした)
ターンオーバー差
1位 シーホークス +15
2位 テキサンズ +13
3位 ベアーズ +12
4位 ラムズ +11
5位 ペイトリオッツ +10
オフェンスが相手にボールを与えたターンオーバー(give away)と、ディフェンスが相手から奪ったターンオーバー(take over)を差し引きで出す数値です。こちらも、より勝敗に直結するスタッツで、5位までプレーオフ進出チームが占めました。6位チーフス(+9)、7位セインツ(+8)でした。オフェンスでは、コーチング力、作戦の遂行力などが影響し、ディフェンスでは違いを作れる選手がどれだけいるか、が影響しそうです。上位のチームは、2019シーズンも期待できるのではないでしょうか。
(スポンサーリンク)
さて、今回はここまでにします。
ディフェンスのチームスタッツをまとめると、ベアーズの完全勝利、という印象でしょうか。相手を進ませず、TDさせず、ターンオーバーさせる。印象としてもベアーズのディフェンスは「鬼」でしたが、スタッツにもしっかりと強さが残っていました。それ以外では、レイブンズ、ジャガーズ、タイタンズ、バイキングスなどがよい数字を残しました。とはいえ、2018シーズンはディフェンス力のみでは勝ちを決めきれなかった印象かもしれません。
それに対して、セインツ、ラムズ、チーフス、ペイトリオッツは「支配的なディフェンスでなくても、勝負できるポイントを守備でも作れる」という数字に思えます。
次回は、個人スタッツを振り返ります。こちらからどうぞ↓
(ツイッター、フォローお願いします↓)