ペイトリオッツはweek8のブラウンズ戦に勝利し、開幕8連勝を飾りました。この勝利により、ヘッドコーチのビル・ベリチックはコーチとしてキャリア通算300勝となりました。
試合後の記者会見でも、当然そのことについてコメントをしています。ビル・ベリチック本人、QBトム・ブレイディの試合直後のコメントから、少しずつ引用して紹介します。
【引用元】
(以下の英文部分は上記記事より引用したものです。訳や単語の意味は当ブログで作成しました。ぜひ元記事で全文をチェックしてみてください)
Bill Belichick ビル・ベリチック
Q: You just won your 300th game but how quickly do you try and move on to focus on No. 301?
BB: Yeah, pretty quick. It's a great privilege to coach this team and to coach the guys that I've coached throughout my career. Fortunately, I didn't play in any of those games. That's a good thing for us, but I've had a lot of good players, a lot of great players and they're the ones that win the games. I've had a lot of great assistant coaches on my staff through the wins at Cleveland and certainly here. I was a part of those but, honestly, players win games in this league and I've been fortunate that I've coached a lot of great ones.
privilege 特権、恩恵、名誉
Q:あなたは自身通算の300勝を挙げたばかりなのに、そんなにも早く301勝目に集中しようとしているのですか?
ビル・ベリチック:ああ、かなり早くだ。このチームや、今までの私のキャリアを通じコーチしてきたような選手たちを率いてこられたのは大変な栄誉だ。幸運なことに、それらの(300勝の)試合で私はプレーせずに済んだ。それはチームにとっていいことだ。その代わりに私には多くの素晴らしい選手がいて、試合に勝ってきたのは選手たちだ。クリーブランドにいた時も、もちろんこのチーム(ペイトリオッツ)でもずっと、私には素晴らしいアシスタントコーチ、スタッフがいた。私はそのスタッフの一部だ。ただ、正直な感想として、このリーグで試合に勝つのは選手たちで、私は多くの素晴らしい選手をコーチしてきたことが幸運だった。
Q: What's your emotion on a day like this following your 300th win? You've noted before that you're not an easy guy to play for and that there are a lot of demands, so do you take any particular type of emotion into thought here in light of this accomplishment?
Q:300勝目を挙げた今日のような日に、どのような気持ちでしょうか? 以前ご自身について、あなたはコーチとして親しみやすいタイプでなく、選手への要求も多いと話していました。この記録達成の日に、何か特別な感情が浮かんできますか?
BB: Yeah, I mean, look, it's always good to win. It's good to beat Cleveland. It's good to beat anybody. It's a tough league to win in, so I'm proud of what the guys did, proud of what this team accomplished today, but we've got bigger goals ahead. We know the Ravens are going to be tough next week. They don't care about this game or what I did or what anybody else did, so we're going to have to turn the page quickly and move on to Baltimore.
ビル・ベリチック:ああ、つまり、いつでも勝つことはいいものだ。クリーブランドを倒すのはいい。どのチームに勝つのもいいものだ。このリーグで、勝つことは簡単じゃないから、選手たちがしたことを誇りに思うし、このチームが今日成し遂げたことを誇りに思う。しかし、より大きな目標にこれから向かわなくてはならない。来週のレイブンズ戦は厳しいものになることを、私たちは知っている。彼らにとっては、今日の試合や私や他の誰かがしたことなんてどうでもいいだろう。だから私たちも、早くページをめくって、ボルティモア戦に向かわなくてはいけない。
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トム・ブレイディ Tom Brady
Q: What are your thoughts on the significance of Bill Belichick’s 300th win?
TB: Yeah, it’s pretty amazing. Pretty amazing. Three hundred wins is pretty spectacular. He’s the best coach of all time and it’s a privilege to play for him for as many years as I have. He’s taught me so much on and off the field, just been a great mentor for me. Being here 20 years ago – it was his first year, it was my first year.
Q:ビル・ベリチックの300勝目の重要さについて、思うところを聞かせてください。
トム・ブレイディ:ああ、まさに驚きだよ。驚くほど素晴らしい。300勝とは、大偉業だ。彼はリーグ史上でベストのコーチで、僕はプロ入り以来ずっと彼のもとでプレーできて栄誉に思っている。フィールド上でもフィールド外でも多くのことを教わってきた。僕にとって素晴らしいメンターだ。20シーズン前(2000年)は、僕の最初の年で、彼の(ペイトリオッツHCとして)最初の年だ。
It’s been a great journey. Just proud of him, everything he’s accomplished. Amazing to think that he coached for another place and they didn’t think he was good enough, and then he comes here and does a great job. It’s a great celebration for him and certainly hard-earned, well-deserved. And the only thing better than 300 is 301. So, we’ll be back at it this week.
hard-earned やっと手に入れた
well-deserved 受けるに値する
(そこから)素晴らしい道のりだった。ただ彼のこと、彼が成し遂げてきたことを誇りに思う。彼は他のチームでコーチをして、でもそこで不十分だと思われてここにきてそれから素晴らしい仕事をした。そのめぐり合わせを思うと驚くよ。彼への300勝のお祝いは間違いなく苦労して手に入れたものだし、彼はそれを受けるに値する。そして、300勝よりいいことがあるとしたら、それは301勝だけだ。だから、また今週もそのために準備したい。
Q: You talked last week about Bill’s competitive spirit and his ability to maintain consistency for 20 years. Has his ability to be all about the details influenced how you approach your life?
Q:先週あなたはビル(・ベリチック)の闘争心や、20年の間一貫性を維持する能力について話していました。彼の細部に全力を注ぐ力は、やはりあなたにの選手生活へのアプローチに大きく影響していますか?
TB: Yeah, definitely. He’s had a big influence on me. He’s taught me about pro football. He’s taught me about leadership and consistency, dependability. All the things I think he really preaches to us as a player is what we get out of him as a coach. His consistency, dependability, trust, confidence – all those things over a long period of time really add up. So, he’s just a very stable figure when he gets up and speaks to us. It’s about trying to win games, and I think we all appreciate that.
dependability たよりになる、信頼できる
preach 説教する
stable 安定した、揺るぎない
トム・ブレイディ:ああ、間違いなくね。彼は僕に大きく影響を与えてきた。プロのフットボールについて、ずっと教えてくれた。リーダーシップについて、安定して継続すること、信頼される存在になることについて教えてくれた。彼がいつも繰り返し、選手である僕らに伝えてきたことは、彼自身のコーチとしてのあり方から僕らが教わってきたことだ。彼の一貫性、頼りになること、信頼、自身、それらのことが本当に長いあいだ1つずつ積み重なってきた。彼は揺るぎない態度で、僕らに向かい合って話してきた。どうやってゲームに勝とうとするかが重要なんだ、と。僕らはみんな、そのことを理解しているはずだよ。
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【鯖缶より】
節目となる勝利なので「300勝」の数字は記者会見でも触れられていましたが、ベリチック自身も、ブレイディもいつもどおりの雰囲気で、そこに凄みがある気がしました。
ベリチックは自身の発言の途中で、「Fortunately, I didn't play in any of those games. That's a good thing for us,」と言っていて、これは「幸運なことに、それらの(300勝の)試合で私はプレーせずに済んだ。それはチームにとっていいことだ」というジョークだと思うのですが、その前のコメントと同じ表情で言っていて、会場もヤヤ受けという感じ。
個人的にはその「ジョークかどうかわからないことをジョークかどうかわからないトーンで言う」という流れが好きでした。(引用元では、動画もありますのでぜひチェックしてみてください)
ブレイディの言葉も、特別なことは言っていなくても、ずっとその道のりを一緒に歩いてきた重みがあって、なかなかグッとくるものがありました。
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