毎週注目の1戦があるのがNFLのいいところ。10月は、各チームの今季の“格付け”が見えてくる時期のように思います。「昨季のプレーオフチームを敵地で破る」「同地区の重要な1戦を僅差でものにする」などで、各地区の本命チームがわかってくるかもしれません。(そして、そのチームが11月、12月に順当に勝てるとも限らないのも、また面白いところです)
今週も、NFL公式サイトから、パワーランキングの記事を見てみましょう(記事のタイトルの「week7」はweek7を迎えた時点でのランキングということで、記事内で語られている試合はweek6についてのものです。原文は皮肉っぽい語り口ですが、そこが面白いところなのでなるべくニュアンスが伝わるよう訳しています)
【引用元】
(以下の英文部分は上記記事より引用したものです。訳や単語の意味は当ブログで作成しました。ぜひ元記事で全文をチェックしてみてください)
1位 ペイトリオッツ(6勝0敗)
Another week, another lopsided win against an overmatched opponent. An ultra-accommodating early schedule has made the Patriots a difficult team to analyze. Given the up-and-down nature of the offense, you can make the case that Pats should drop in an exercise like this.
lopsided 偏った、一方的な
accommodating 親切な、世話好きの、好意的な
make the case 証拠を挙げて主張する
またも今週も、またも力の差のある相手から、大差の勝利を手にした。今季のペイトリオッツは序盤にものすごく恵まれたスケジュールが組まれており、それがこのチームの力を分析するのを難しくしている。オフェンスの好不調の波を考えれば、ペイトリオッツは、分析の練習問題とも言うべきパワーランキングで順位を落とす主張をすることもできるだろう。
But then again, the defending Super Bowl champions are 6-0 -- why should they be anywhere other than No. 1? All that said, let's table the discussion about where this very good New England defense sits among Bill Belichick's -- or the NFL's -- all-time best until that schedule toughens up. And eventually it will ... just not yet. Belichick will get the 1-4 Jets and 2-4 Browns in the next two weeks.
table (動詞)~を提出する、審議する
しかしやはり、ディフェンディングSB王者が6勝0敗なのだ。どうして1位以外の順位にすることができる? スケジュールが厳しくなってくるまでは、このペイトリオッツのすばらしいディフェンスが、ビル・ベリチック時代で、あるいはNFL史上で、どのランクに入ってくるかを議論すればいい。ほら、恵まれたスケジュールももうすぐ終わる…いや、まだ続くか。ビル・ベリチックの次の2週の相手は、1勝4敗のジェッツと、2勝4敗のブラウンズだ。
6位 テキサンズ(4勝2敗)
Nice little Sunday for Deshaun Watson, who went on the road to Arrowhead and outplayed the reigning MVP in a huge AFC win. The 31-24 final doesn't quite tell the story of the ease with which the Texans pushed around the Chiefs' struggling defense. Houston, which never punted, would have flirted with a 50-burger if not for some brutal drops (hi, Will Fuller) and multiple missed kicks (one field-goal try, one extra-point attempt) by Ka'imi Fairbairn, who could have a lot of free time on his hands in the very near future.
push around こき使う、いじめる
flirt ~ひょいと投げる
brutal 残忍な、容赦ない、あからさまな
QBデショーン・ワトソンにとってはいい日曜になった。敵地のアローヘッドに乗り込み、昨季のMVPにプレーで上回り、AFCカンファレンス内での重要な勝利を挙げた。31対24という結果だけでは、チーフスの不調なディフェンスをテキサンズがいかに容易に押し込んだかは見えてこない。この試合パントをしなかったヒューストンは、もしもいくつかのひどいドロップがなければ(やあ、ウィル・フラー)、カイミ・フェアバーンのキックにミスがなければ(FGを1つ、エクストラポイントを1つ外した)、「50バーガー(=50点)(※)」を取っていただろう。フェアバーンはひょっとしたら、近い将来自由な時間を手に入れるかもしれない。
※50-burger=50点 40-burger=40点 40点、50点の大量得点を表す言い方。よく言われる言い方です。30-burgerはあまり言わないと思います。burgerはハンバーガー。下記フォーラムでは「ベアーズLB、Dick Buttkiss(現役:1965ー1973)がスティーラーズと対戦するとき、“得点を許すごとにハンバーガーを食べる”と言い、ボロ負けしてたくさんのハンバーガーを食べるハメになった」という説を見つけた」と記載があります。ただしソースのない都市伝説っぽく、まったく信憑性は定かでないです。(要するに、「なんでそんな風に言うようになったかはよくわからないけどそう言ってる」ことみたいです)
Where does the phrase "50 Burger" come from? : nfl
Carlos Hyde (116 yards, one TD on the ground) and Duke Johnson (54 scrimmage yards, one touchdown catch on seven touches) have become a rock-solid 1-2 punch in the backfield, while Houston's offensive line put its early-season struggles deeper in the rearview after another excellent performance. The Texans are the clear class of the AFC South and should have the inside track alongside the Patriots for a first-round bye. Looks like Bill O'Brien knew what he was doing after all.
rearview (車の)バックミラー
inside track インコース、競争相手より有利な立場
know what one is doing 抜かりがない、万事心得ている
RBカルロス・ハイド(116ヤード、1TDラン)とRBデューク・ジョンソン(7回のタッチで54スクリメージヤード、1TDレシーブ)の2人はバックフィールドで破壊力のあるワンツーパンチだった。また、オフェンスラインはまたもすばらしいパフォーマンスを見せ、シーズン序盤の苦戦を過去のものにした。テキサンズはAFC南で明らかに最上位の階級で、ペイトリオッツと並んでプレーオフのファーストラウンドバイを得る有利な位置につけた。HCビル・オブライエンは、抜かりなくチームを導いてるようだ。
(スポンサーリンク)
13位 ライオンズ(2勝2敗1分け)
A brutal loss for the Lions, who have every right to be furious after a pair of bogus illegal-hands-to-the-face penalties on Trey Flowers all but doomed them in the fourth quarter. In Detroit, we imagine these blown calls might paper over the Lions' shortcomings, which included blowing a 13-point lead, settling for five field goals on multiple trips to the Packers' side of the field and allowing 100 yards rushing on the ground for the fifth consecutive game. The Lions once again proved they can hang with the NFL's best teams ... but can they get over the hump?
furious 怒り狂う
bogus にせものの
doom (悪く)決定づける、(望みを)くじく
paper (動詞)紙を貼る、(警察が)駐車違反の呼び出し状を貼る
hump ラクダのコブ
ライオンズにとっては非常に残酷な敗戦となった。4QにDEトレイ・フラワーズが取られた2つの「イリーガル・ハンズ・トゥ・ザ・フェイス」の誤ったペナルティが、彼らの運命を台無しにしたのだから、ライオンズには怒る権利がある。デトロイトのこの試合で、あのペナルティの笛はライオンズの欠点に向けて吹かれたのかもしれないと想像した。ライオンズは13点のリードを失い、パッカーズ陣内深く攻め込むも2回の機会で5ヤード地点からのFGで妥協し、5試合連続で100ヤードを相手のランで奪われた。ライオンズは、NFLの最高クラスのチームと対等に渡り合えることを示したが...問題は、それを乗り越えられるかだ。
16位 ラムズ(3勝3敗)
From a regular-season perspective, Sunday was the low moment of the Sean McVay era in Los Angeles. The Rams' offense -- once the envy of the league -- was held to just 157 yards in a humbling 20-7 loss to the undefeated 49ers at the Coliseum.
レギュラーシーズンでの観点で言えば、この日曜はHCショーン・マクベイがLAに来てから最低の時間だった。リーグの誰もがうらやむ力だったはずのラムズのオフェンスは、わずか157ヤードに抑えられ、ホームのLAコロシアムで、今季無敗の49ersに20対7で敗れた。
Jared Goff put up the type of numbers that would have looked bad even during his Jeff Fisher days (13-of-24 passing for 78 yards), his job made infinitely more difficult by an offensive line that has gone from team strength to liability seemingly overnight.
infinitely 無限に、非常に
liability 責任、不利なこと
QBジャレッド・ゴフはジェフ・フィッシャーがHCだった頃だったとしても出来の悪い試合だったと思うわれるだろうスタッツ(パス24本中13本成功で78ヤード)で、チームの強みだったはずが、試合中ずっと弱点になっていたように見えるオフェンスラインが、彼の仕事を非常に困難にしていた。
And while it would be grossly premature to declare the Rams out of the NFC West race, the fact of the matter is, they're now three games back, with a head-to-head loss to division-leading San Francisco on their ledger. McVay has been hailed as a young genius -- can he use those brains to fix a broken offense before it's too late?
premature 時期尚早の
be hailed 絶賛される、熱烈に迎えられる
ラムズがNFC西の優勝争いから脱落したと言うのはさすがに時期尚早となるだろうが、それでもこの直接対決の敗戦によって、地区トップのサンフランシスコに3ゲームの差をつけられたのは事実だ。マクベイは若き天才として絶賛されてきたが、その頭脳を使って、手遅れになる前に壊れたオフェンスを修復できるだろうか?
(スポンサーリンク)
鯖缶より:今季無敗だった49ersは敵地でラムズを破ったことによって、「強さは偶然じゃなく本物」とリーグに示す勝利となりました(引用元のランキングでも2位になっています)。
ライオンズはweek4のチーフス戦に続き(week5はBYE)、難敵に対等以上に渡り合ったうえでの惜敗となりました。重要な場面で誤審と思われる不利な判定が出たのは、控えめに言って興ざめでした。それを勝利につなげたロジャースとパッカーズの抜け目なさをさすがと言うべきでしょうか。ライオンズは、week17でホームでパッカーズと当たります。そこに気持ちをぶつけてほしいな、と期待します。
(試合のハイライト動画貼っておきます。「YouTubeで見る」をタップすればYouTubeに飛んで見られます↓)
質問、訂正、補足、リクエストなどがあればどうぞ遠慮なさらずコメントください。お答えできるかはわかりませんが、ブログのネタにもなりますので大変助かります!
(ツイッター、フォローお願いします↓)
(あわせてこちらもどうぞ↓)