鯖缶NFL三昧

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NFL観戦日記2022⑤(偶然と必然がせめぎ合ってる)

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9月19日(月) 偶然と必然がせめぎ合ってる

早朝1時半起き。今週はペイトリオッツ対スティーラーズと、バッカニアーズ対セインツが同じ時間にやるんだ。


バッカニアーズに加入してからも、ブレイディのプレーは全試合見ていて、かなりアツく応援してる。特に今季は「もしかしたら本当にラストダンスかも」なんだ。できるだけ見逃したくない。だけど、ペイトリオッツの試合ももちろん見たい。


結果、ペイトリオッツの試合をPCで見て、バッカニアーズの試合はスマホで見ることにした。ヘッドフォンはPCにつないでいるので、スマホは無音で。めちゃくちゃ疲れた。両試合とも疲れる内容だったのもあるのかもしれない。


ペイトリオッツ、マックがインターセプト級のパスミスをして(ディフェンダーが気づかない位置にいた、とか、イチかバチかでリスクを承知で投げた、とかじゃなくて、逃げながらのスローイングでフォームが崩れて、コントロールミスで相手に投げてしまった、というかなりカッコ悪いやつ)、でも相手選手のドロップに救われて。その直後のパントで、相手リターナー(オルシェフスキ)がボールを落としたのをリカバーして。「大きく揺れたモメンタムを、なんか分からないけどこっちが握ってたんだけど」という2ポゼリード。


その後3点差まで詰められるも、ディフェンスが強い。相手にあんまり手段を与えてない。もちろん3点差だから1ミスで逆転されるハラハラ感はあるんだけど、見た目的には安心できそうな感じ。オフェンスも、最後のポゼッションをランで6分つぶしてボールをスティーラーズに返さなかった。


その前の場面で、「敵陣42ヤード地点での4th&2はGOでしょ。さすがに成功した時のリターンの方が大きいよ」と思ったけど、「ほう。ディフェンスが仕事をして、ボールを取り戻すんですな。それができるんならパントもよいでしょう。そして、時間を潰したいことを相手も分かってる状況でランが出せるんですな。それなら話は違ってきますぞ」とか思ったよね。(我ながらどんなキャラなんだよと思うけど、本当に「ほほう」みたいなテンションでほくそ笑んでしまうような時間帯だった)


week1ではパーカーに投げた50/50のパスが被インターセプトになり、week2ではアガロアに投げた50/50のパスがTDに。要するにその違いで勝敗が分かれる。「見るスポーツとして、1プレーごとにウィン・プロバビリティが上下するのが初心者ファンでも分かる。運命の可視化に極端に成功してるんだよな」と改めて思う。


バッカニアーズの方は、結局あんまり追えなかった。終始ブレイディがキレてて、スコアは動かず、気づいたら乱闘が起こってて、その後点差がついてた。うん、また時間ができたら見直そう。


と、2試合同時視聴で疲れた感じがあり、レイトゲーム、ナイトゲームはパスすることにした。というか、祝日で、子どもたちが学校に行かないんだ。僕にとってNFL観戦は「本能を開放する疑似体験」みたいな時間であって、正直言って誰にも見られたくない。子どもたちが起きてきて、朝食の準備を始めた時点でゲームパスを閉じた。


さて、眠たいんだけど、興奮で眠れない、というような祝日の午前。何も手につかないような落ち着かない精神状態。リアルタイム視聴をパスしたレイトゲームは明日見るつもりなので、ネタバレ回避でツイッターも触れない。何をしたか。「仕事」である。翻訳スクールの課題添削をやってるんだ。それをやってやれ。


あっという間に昼食の時間。午後からは、家族でスカイツリーに出かける予定。「台風が来るから行けないかもよ」と子どもには話してたんだけど、なんとか大丈夫っぽい。


スカイツリーの根元の辺りにある「カービィカフェ」に行きたい、という息子の誕生日のリクエストがあって。誕生日はもうずいぶん前に済んでいたんだけど、予約がなかなか取れずにいたんだった。息子にとっては待望のイベントで、予約の取り直しになると面倒なんだけど、それでも直前まで「出かけるのダリィな」って内心思ってた。


息子よ、君のリクエストを蔑ろにしてるんじゃない。父は、どんな予定でもほとんどの外出は「ダリィな」と思ってるんだ。気にせずテンション上げてってくれ。


スカイツリーに早めに着いてしまい、カフェの予約時間まで時間が空いてしまった。展望台まで上ることにする。前来た時は息子も娘もまだ小さくて、展望台からの景色にあんまり興味を持たなかったんだよな。今回も「もっと時間を計算してから凝ればよかった。貧乏なのに無駄遣いかよ」と思って、特に時間計算をせずに早く来てしまったことにちょっと腹を立ててたんだけど、展望台、上がってみたら楽しくて驚いた。子どもたちも喜んだけど、僕自身が東京を見下ろして興奮した。前来た時は、子どもたちとはぐれるのが怖くて、余裕がなかったんだ。


あの、ビルが細々と、散らかっているような、精密に整理されているような、偶然と必然がせめぎ合って風景が出来上がっている感じに圧倒される。神様、シムシティ上手すぎる。川がうねって、川沿いに高速道路があって。電車の線路や道路が川を渡る時は、川に対して垂直に橋がかかる。そりゃあそうだ。それが最短。経済性の顕在化。垂直に川を渡るために、線路や道路が方向を微調整してるのもかわいい。団地やマンション。どれも似たようなデザインで似たような色合いだけど、どれも同じじゃない。くたびれ方や威張り方が違う。


そして車。いろんな車があるけど、どれも道幅に従ってる。どんな法則なのかよく分からないけど、その法則に従って動いているのがなんとなく伝わってくる。「あの、ラインに沿って、すれ違うようになってるんだ」「車同士は、お互いの速度を感じ合って、距離を最適化させながら走ってるな」とか、これも偶然と必然のせめぎあい。「やっぱり、神がいくら全知全能でも、これだけのこまごまとした人間どもをすべて遠隔操作するのは無理だから、ちゃんと人間それぞれに自動制御の機能をつけて、自動学習でそれを最適化できるように設計してるんだな」みたいなことを思って気が遠くなる。


何周か回って、息子が気に入ったガラス床で一緒に写真も撮った。僕は怖かったからあまり乗りたくなかったんだけど、手をつないだよ。家族にも吊り橋理論が必要だ。一緒にドキドキすると、それが感情の震えみたいに錯覚するやつ。娘は夜景が気に入っていた。


時間になったのでカービィカフェに移動。すべてが高額すぎる。高額すぎて金銭感覚がバグって、「ここまで来たらデザートも頼まないともったいないのでは」「次にいつ来られるか分からないから、グッズも買わないといけないのでは」という強迫観念を強いてくる感じ。息子の中では、「食事とデザートはいつもの外食、グッズ購入が誕生日プレゼント」という整理なんであって、ウハウハなんである。


「30周年記念のやつ」とか言って喜んでる。うちの息子、「期間限定」みたいなグッズに弱すぎるんだが。息子よ、人生は短い。君自身が期間限定なんだ。煩悩に振り回されるのも楽しいけど、あわてずに自分の方向を見定めてくれ。


9月20日(火) 自分の中の常識から外れてみる

4時起き。添削の仕事と、NFLを交互にやっていく。40分モードで、第1クオーター見たら仕事して、仕事したら第2クオーター、というミルフィーユ。


カーディナルス対レイダース。前半圧倒してたレイダースのまさかの逆転負けを見届ける。カイラー・マリーの2ポイントヤバかったな。ああいう、「本来起きない想定の即興プレー」を決められると、ディフェンスとしては「何を軸に考えてどこで勝負するのか」みたいなことが混乱して、立て直すのは難しいのかな。勝負ごとは、相手にトドメを刺さないと終わらないわけで、「ああいうプレーもできるクオーターバックだ」ということはあらかじめ想定しなくちゃいけないんだろうけど、まあ、それにしても規格外すぎた。


続いてベンガルズ対カウボーイズ。「カウボーイズはあんまりパッとしない印象の控えクオーターバックだし(失礼)、期待しないでおこう」と正直思ってたんだけど、ディフェンスは強かったし、ギリギリ優位を譲らずになんとか試合を進め、50ヤードの決勝フィールドゴールで見事に着地。


ペイトリオッツファンの僕としては、ワイルドカード枠を争うことになるかもしれないAFCのチームの負けを期待して試合を見る。本当のところ、ペイトリオッツがワイルドカード争いに残れるかは分からないし、レイダースやベンガルズが脱落すれば関係なくなるんだけど、「どちらを応援するか決めて見た方が楽しい」という理由で、「シード順に関係するかもしれない」と、AFCのチームを負かしてくれるようNFCのチームを応援するんだ。おお、まさかの2連勝。昨日ツイッターを開くのを我慢して、今日4時起きした甲斐があったよ。


添削の仕事、今日のノルマ分を終えて上機嫌。子どもたちが起きてきた。見るつもりじゃなかったファルコンズ対ラムズもちょっとずつ見る。娘は吹奏楽部の朝練があって息子より45分早く出る。その娘と同じタイミングで朝食を済ませた息子は、登校時間まで45分余る。ひょっとしたら一緒にNFL見てもいいんじゃないか、とふと思ったんだけど(息子は「アイシールド21」を履修済みなんだ)、今のところ誘ってない。「息子と一緒に見る喜び」よりも、「独りでしみじみと見る興奮」を優先させてしまう。息子もそれを感じ取っているのか、あまりPC画面をのぞき込んでこない(あ、でも書きながら思ったけど、推しチームじゃない野次馬観戦とか、リアタイじゃなくて見直す時とかは、一緒に見たいかもな)。ゴミ出ししつつ、子どもを順番に見送る。


40分モード視聴には「短い時間で見られる」という利点以外にも、「他球場の途中経過が入らず、ネタバレを避けられる」という利点がある。PCの画面上で、メモパッドとかを試合画面の下のテロップにうまく重ねてしまえばより万全だ。


そこで、予定になかったけどテキサンズ対ブロンコスを見てみるつもりになった。これは自分の中ではちょっとコロンブスの卵的な発想であって。なぜかと言えば、マンデーナイトのタイタンズ対ビルズをリアタイ観戦するために早起きしたのに、リアタイに間に合わなくなってしまうから。


でも、試してみよう。もし、不老不死が実現したら、自分は不老不死の体を望むのか。今の僕の感覚では絶対に不老不死の体は欲しくないけど、それは「この限りある命」という切なさを納得するためにすべてを懸けて自分を説得してきた感性を前提にした結論であって、不老不死の体になってしまったら、まったく新しい世界観、常識、哲学で人生を捉え直すことになるだろう。

 

今日は、「リアタイ観戦を諦めた世界観」でNFL観戦を捉え直す記念日だ。「ハンターハンター」で言えば、イルミに埋められた針を抜くことができたキルアだ(大変恥ずかしい話だけど、「俺は常識の枠の外の発想を持つ人間」みたいにやや興奮した、という)。


テキサンズ対ブロンコス。テキサンズ応援目線で見始める。先週薄々自覚してたんだけど、「アンチ・ラッセル・ウィルソン」が自分に芽生えつつあって、それがちょっと楽しかった。ウィルソンは「勝負強さ」と「即興プレー」を併せ持つ、アメフトの面白さを体現できるプレーヤーだとなんとなく思ってた。でも、AFCを中心に見てる僕には、今まであんまり見る機会はなくて。その彼が今季からブロンコスに加入して、僕は「負けてくれ」と思いながら見ることになる。


「ぶっ潰してくれ」みたいなテンションでウィルソンを見る。ブロンコスがフォルススタートをすれば、「おやおや、困りましたね」とサディスティックな気持ちが盛り上がり、ロングパスを通せば「ウゼぇww」みたく頭を抱える。その感覚が楽しくて。


今まで、「アンチ」みたいな気持ちで選手やチームを見ることがあまりなくて、それは「アンチはよくない」という学級委員長的な倫理観でそうだったわけではなく、あんまりそういう発想がなかった。でも、ひょっとしたらこれも楽しみ方の1つなのかもしれない。ラッセル・ウィルソンというコンテンツを味わう時に、「すげぇ」ではなく、「ウゼぇ」という調味料をかけてみる感じ。「マジでデンジャRussなんだけどウケる」「リア充ツイート乙」というツッコミ視線で見る感じ。


思えば、ブレイディとか、ロジャースとか、マホームズも、アンチ目線で見ると楽しいのかもしれないな。いやあ、もう1つ、自分の中の常識を外れて、新しい物差しを手に入れたかもしれないぞ。


さて、リアタイ観戦を諦めたおかげで、スケジュールに余裕ができた。スプラ3をやって、銀行に行って、昼飯は外食して、スーパーで食材を買って。銀行と買い物しかできないと思ってたよ。添削の仕事、明日の分まで片づけようかとも思ったんだけど、「せっかくなら忘れるか」と思い直した。


午後にはシーホークス対49ers、ファルコンズ対ラムズ、ベアーズ対パッカーズもそれぞれ「勝負アリかな」というところまで見た。ファルコンズは後半追撃して惜しいところまでいったのか。それは見逃してしまったけど、まあ仕方ない。いやあ、会社休みの月曜と火曜。休めた感じがまったくしないな。自分を休ませるのも簡単じゃなさそう。

 

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