鯖缶NFL三昧

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NFL観戦日記2020:week1②(005)

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2020年9月12日

NBA、セルティックス対ラプターズを観戦。「見る前に、応援する側を決めておいたほうが面白いから」ぐらいのつもりでセルティックスを応援(一応、ペイトリオッツとボストンつながり。でも、それだから何だというのだ、とは思う)。


それにしても、西はレイカーズ、東はセルティックスを応援してるなんて、「本命好きかよ! どんだけブランドに弱いんだ」と我ながら思う(セルティックスは本命というわけではなさそうだけど)。


僕は、NFLを見始めて、「ブレイディ=ペイトリオッツ」にハマっていく過程で、自分の「本命好き」を自覚するようになって、自分でも驚いた。将棋では羽生善治、バスケならレブロン・ジェームズ、サッカーならレアル・マドリード、とかの「本命」を、気づくと応援してしまう。


演劇にハマって、就職もせず、自主映画作ったりしてきたこの僕が? 寺山修司とか、つげ義春とかに憧れたこの僕が? もっと「通」っぽいところを応援しないのかよ。(寺山修司もつげ義春も十分メジャーじゃないか、という話もあるかな)


これは自分の中に言い訳があって、「より勝利にふさわしい方が勝ってほしい」と願うことは、そのゲームをリスペクトしてるからこそなのだ、と。


始めてNFLを見た時に(2011シーズンのプレーオフ)。ペイトリオッツ、ブレイディ、ベリチックに対して「冷静な完璧主義者」「勝利至上主義」みたいな解説で紹介されていて、その印象でゲームを見始めた。だから、「解説の人の言ってるとおり、前半終了間際に、時間を使い切ってTDを決めた! そうか、同じ得点でも、時間を使い切った方がより容赦ないのか! すごいぞペイトリオッツ」みたいに脳内に快感が走った。これは、「何かを予想して、予想通りのことが実際に起きると気持ちいい」という「いないいないばあ」と同じような快感だと思うんだけど、根源的な快感であるからこそ抗いにくい実感がある。一度その快感の回路がつながってしまうと、「もう一度こういうの見たい!」と中毒みたいに再現を求めて、よりアメフト観戦にハマっていく感じ。


一度持った印象を覆すのは面倒なものだ。「そうか、このAチームの方が勝ちそうなのか」という想像でゲームを見始めると、気づくとAチームが勝つのが快感に変わっている。そんなような構造で、僕は「本命」好き、になったんじゃないか、と自己分析してる。


だけど、ある程度NFLを見続けてみると、「時間を使い切ってTD、FG」っていうのは、どのチームでも当たり前に狙ってることであって、チームカラーの違いや練度の違いこそあれ、どのチームも「冷徹な勝利至上主義」なんだと理解できてくる。それに、ギリギリの実力差で全部のスナップを競ってることも分かってきて、試合をする2チームがそれぞれ「勝利を与えられるにふさわしい努力」をしていることもなんとなく伝わってくる。どちらがより勝利にふさわしかったか、それは試合が終わってみないと分からない。それを決めるのが試合なんだ、みたいなことも理解できてくる。


今季は、ペイトリオッツも、ブレイディも「本命」じゃないわけであって、僕にとっては新しい体験とも言えるシーズンだ。


昨日開幕戦を観戦して、ようやく盛り上がってきた。でも、日曜の試合が僕にとっては本当の開幕、みたいな感じもある。もっと気分を盛り上げるために、昔の試合でも見てやろう、と思った。キャム・ニュートンの試合を見よう。「こいつが勝つところを目にしたい」と思ったほうが、月曜朝の観戦が楽しくなるはず。選んだのは、2015シーズンのNFCのチャンピオンシップ。ニュートンのMVPシーズンで、スーパーボウルで負ける前の最後の試合だ。多分見てたはずなんだけど、よく覚えてない。40分モードで再生。


見てみたら、「ニュートンすごすぎワロタ」という感想。我ながらボキャ貧がすぎるけど、「すごい」でいいでしょ。他のボキャブラリー別に必要ないよ。これ、見てよかったな。ニュートンの勝つ姿が見たくなった。実際にニュートンの輝きが見られるかは分からないけど、とりあえず「見たい」とは思えそう。もう数試合見てみよう。というか、この半年間ドブに捨てるほど時間があったんだから、その間に予習すればよかったんだけど。そうもならないのが人生のままならなさ。


午後には子どもたちと順番に将棋を指した。本当は昨日から1泊でアスレチック&バーベキューのなんちゃってアウトドアに行くつもりだったんだけど、雨でキャンセル。代わりに行く場所も思いつかなくて、結局家でまったり。夏はほとんどどこにも子どもを連れていけなくて、なんとなく罪悪感を持ったまま秋になった。子どもたちは、将棋を指してる間は真剣にやってるので、決して将棋が嫌いではなさそうだけど、僕が誘わないとやろうとしないので、「親としての役目を果たした、という安心感を少しでも得たいがために、子どもに将棋を教えてる」という僕のエゴに、子どもが付き合わされてる感じになっちゃってる。うーん、迷いの秋。

 

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